【第2戦・単走】途中から激しい降雨
藤野選手まさかの2回走行に
土曜日の夜、激しい風雨が吹いたものの明け方には収まり、路面は乾き始めた状態。ですが、時折霧雨のような雨が降る中で単走決勝が開始しました。
抽選の結果、藤野選手はAグループからの出走。1本目は105.51km/hからの振り出しで、丁寧な走りをみせて97.9点を獲得。
そして点数を伸ばしたい2本目。ですが小雨が降り始め、路面はセミウェットに。それゆえ81.17km/hと遅いトップスピードで第1コーナーへ侵入。それゆえ角度も弱く92.3点に留まります。
Aグループ終了した辺りから雨が本降りに。このままでは晴天時との公平性が取れないため加点するウェット係数が掲示。路面状態から10段階中6と設定。これによってグループごとに上位4名が通過というルールへと変更されました。
Bグループの松山選手の1本目。濡れた路面の中、慎重な走りで92.4を記録。この時点でグループ内で3番手をつけます。
松山選手の2本目。雨は少し止み路面はセミウェットに。ここで角度のついたドリフトをみせて点数は94.8とアップ。Bグループ1位となります。
路面は再びヘビーウェットになり係数は7へ。Dグループから出走となった川畑選手の1本目は、安定感のある走りで92.4。グループ2位につけます。
さらに雨は強くなっての2本目。川畑選手は滑りやすい路面にも関わらず77.26km/hと果敢に攻めて1コーナーへ侵入。ミスはないものの、点数は上がりきらず92.4と同じ点数で2位通過。
競技中、Aグループとほかのグループでは路面状況が違い過ぎると競技委員が判断。藤野選手の点数は消え、再度走ることに。
ここで藤野選手は93.51、93.39を出してAグループを3位で通過。総合成績で藤野選手が7位、川畑選手が11位で、追走トーナメント決勝進出を果たしました。
優勝したのは松山選手。全車がイコールコンディションではありませんでしたが、見事GRカローラの初陣を飾ることができました。
【第2戦・追走】藤野選手7位、松井選手9位
川畑選手12位で終える
午後になると、雨は時折激しく振り、路面は水が浮いている状況。Aグループを再審査したこともあり、単走と追走の間は30分間しかインターバルがない状況でした。
単走1位、松山選手の対戦相手は#10三好隼人(Team MJ-STYLE VALINO)。松山選手先行の1本目、松山選手の危なげのない92点の走りに対し、三好選手は88点の走りに。さらに詰め切れずに追走ポイントは3点にゾーンアウト減点5の86点。
入れ替えての2本目。ですがここで松山選手のドライブシャフトが折れてドリフトができずに途中で終了。松山選手は9位で終えることになりました。
続いて藤野選手と中村選手の対戦。藤野選手先行の1本目は、藤野選手92点の走りに対して、中村選手は終始ピッタリとつけた追走をみせて、90点の走りに後追いポイント14と12ポイントの差がつけられてしまいます。
追い込まれた2本目。先行する中村選手はミスが目立ち90点の走りに対して7ポイントの失速とゾーンはずしの減点があり83点。藤野選手は走行の点数よりも常に中村選手の後ろをつける走りに切り替えて、84点の走りに対して12.3ポイントの96.3点。合計ポイントわずか1.3ポイント差で藤野選手が勝ち上がりました。
川畑選手のベスト16戦は、過去に何度も名バトルがあった#87 齋藤太吾選手(FAT FIVE RACING)。川畑選手後追いの1本目は、斎藤選手93点の走りに対し、川畑選手91点の走りに加え、12の後追いポイントを稼ぐものの、パイロン倒しの減点2で101点。
川畑選手先行の2本目。川畑選手は92点の走りをみせるものの、ゾーンアウトなどで7ポイント減点の85点。斎藤選手はパイロン倒しの2点減点はあるものの、90点の走りに12.3ポイントの後追いポイントを獲得し100.3点。逆転を許して川畑選手の12位が確定しました。
藤野選手ベスト8戦の相手は、今シーズンからD-MAXに加入した#80田野結希選手。藤野選手後追いの1本目、他の選手は93点の走りを披露。藤野選手は後追いポイントを稼ぐ走りで89点の走りに後追いポイント10.7の99.7点。
6.7点差で迎えた2本目。藤野選手は92点の走りをみせ、田野選手はついてこれず後追いポイント7.7であるものの、再び93点の走りをみせて100.7。藤野選手は2ポイント差で敗退し、7位で追走を終えました。
優勝は#18 日比野哲也選手(SHIBATA RACING TEAM)。11年ぶりの優勝ということで、少し照れながらも、雨という難しいコンディションを制したベテランにファンから暖かい拍手が沸き起こりました。
【次戦へ】「単走再走は、めちゃめちゃイヤでした」(藤野)
「流れを変えたい」(川畑)
大会を終えて、藤野選手、川畑選手、松井選手に話を伺いました。
藤野選手「リアを19インチ化してホイールの重さだったりとか、アクセルを踏んだ時のレスポンスが全然よくなりました。コースが苦手とかではなく、開幕戦は自分の責任です(笑)」
「(2日目の単走が再走と聞いた時は?)あれはめちゃめちゃイヤでしたね。中村選手との対戦は、最初から本気で行かないと、本気で行っても勝てるかどうかわからなかったので。それでも楽しみながら頑張りました」
「田野選手とは初めてだったんですが、中村選手よりクルマが速かったという印象でした。立ち上がり、ちょっと遅れてしまいましたし。次の筑波は、今回1戦落としているので、落とさないようにしたいです」
川畑選手「タイヤサイズに関しては、前からできれば19インチを使いたいと思っていました。今シーズンから対応できるタイヤができたので、間に合わせてもらいました」
「開幕戦の燃料計トラブルは……。翌日は雨になって、足回りのセッティング変更は色々対応できる範囲でやってみました。追走は楽しく走ろうと思ったんですけれど、ちょっと緊張が抜けない部分もあって、本来のできるはずの走りをまったく出すことができなかったですね。本来なら後追いの位置をもっと綺麗に持っていきたかったんですけど、それがちょっとできなかったです」
「次の筑波は、最近ちょっと不調が続いているので、何かをきっかけに取り返したいですね。クルマの対策と運転の仕方、両方見直して取り組みたいと思います」
松山選手「今年のクルマは、できた直後から思ったより乗りやすくて。ちょっとスピードが遅いかなとは思っていたんですけど、昨日初めてほかの車と走ってそれほど思ったほど置いて行かれることもなく、すごくいい状態かなと。特有の動きとかクセはあるので、慣れていったりセッティングを変えていかないとですが、初戦としては上デキでした」
「乗りやすいので、安定した走りはできると思ってて。ただ車がだいぶマイルドなので、車速の低いコースだと、そこはキビキビ動かないといけないので苦戦しています。雨の時はドライとは真逆で、難しい車になっていて。自分が抑えて走れば、ある意味キビキビ動くので、そこが良い点になったのかなと思います」
いよいよ始まった、D1グランプリ2024年シーズン。次戦は筑波サーキットで6月29~30日の2日間、行なわれます。Team TOYO TIRES Driftの活躍に期待しましょう!
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