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山本 敦の「新選! オーディオレポート」 第38回

Nothing EarをAirPods Proと対決レビュー! スタイリッシュなだけじゃなかった

2024年04月26日 18時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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Android版のNothing Earアプリ。フィッティングテストやオーディオEQなど充実した機能を搭載しています

アクティブ・ノイズキャンセリングやリモコンの安定感は
AirPods Proに軍配

 アクティブ・ノイズキャンセリング(ANC)の消音効果は、AirPods Proの方が「雑音を消す力」についてはやや上手であると感じました。Nothing EarのANCも十分にパワフルだし、音楽リスニングとのバランスを崩さない自然な消音効果は好感触です。モバイルアプリの「Nothing X」から「イヤーチップのフィットテスト」はしっかりと試しておくことをおすすめします。筆者はLサイズのイヤーピースが一番耳にフィットして、ANC効果が最大化されました。

直感的な操作で好みのサウンドバランスを探せるオーディオEQの機能

 Nothing Earには外音取り込み機能もあります。環境音の聞こえ方も自然です。ANCと外音取り込みはアプリ、または左右イヤホンのリモコン操作により切り替えます。スティック部分先端のセンサーを指で「つまむ」ジェスチャーでリモコンを操作するのですが、リモコンの反応はAirPods Proの方が安定しています。比べてしまうとNothing Earはややレスポンスが遅く、ANCと外音取り込みを切り替えた時の操作音がわかりにくと思います。違う操作音が選べる機能を追加してほしいです。

 Nothing Earはクリアパーツをあしらったイヤホン本体とケースに、デザインのテイストを合わせたスタイリッシュなアプリまで世界観が良い意味で尖っているワイヤレスイヤホンです。音質・デザイン・機能は充実しているし、2万2800円という価格に対するコストパフォーマンスの良さを筆者も実感しました。AirPods Proには空間オーディオ再生時のダイナミックヘッドトラキングのような、iPhoneと一緒に使うとさらに充実する機能も揃っていますが、スタイリッシュなイヤホンで手軽にいい音を楽しみたい方にはNothing Earもおすすめします。

 
主なスペック
製品ジャンル ワイヤレスイヤホン
ブランド Nothing
製品名 Nothing Ear
直販価格 2万2800円
形式 密閉
ドライバー 11mm口径セラミック振動板 ダイナミックドライバー
Bluetooth LDAC/LHDC/AAC/SBC
連続再生時間 最大5.2時間(ANC オン)、最大24時間(ケース使用時)
 
主なスペック
製品ジャンル ワイヤレスイヤホン
ブランド Apple
製品名 AirPods Pro(第2世代)
直販価格 3万9800円
形式 密閉
ドライバー 専用の高偏位Appleドライバー
Bluetooth AAC/SBC
連続再生時間 最大6時間(空間オーディオ/ダイナミックヘッドトラッキング オフ)、最大30時間(ケース使用時)
 

筆者紹介――山本 敦
 オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

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