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Dayz、小規模事業者による契約や規約をクラウドで気軽に管理できるウェブサービス「ルールテック」の正式版を開始

2024年03月19日 10時30分更新

文● ASCII

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 ソフトウェア開発企業のDayzは、ファイルレスによるオンラインでの契約締結を可能にする電子契約サービス「ルールテック」(https://ruletech.dayz.jp/)の正式版を提供開始した。料金は月2000円(税抜)から。

ルールテック

ルールテックは、小規模事業者や個人事業者が契約や約束事をウェブ上で管理できるようにするサービスだ

小規模事業者や個人事業主の契約や約束事を
ウェブ上でシンプルに管理できるようにするサービス

 大企業間でビジネス上のさまざまな決め事がある場合、紙であれ、電子であれ、正式な契約書を取り交わすのが一般的だが、法務担当がいない小規模事業者・個人事業主では、口約束、口頭による契約はいまだよくある話だ。

 また、電子契約書を取り交わす場合でも、PDFファイルでやり取りしていると、契約相手が増えてきたときに、どれが誰と交わした契約書なのか、どのファイルが最終版なのか、そもそもどこにあるかといったファイル管理に悩むことになる。

ルールテック

電子契約書をPDFで管理していると、ファイル名が似たようなものになったり、バージョン管理が困難になったりする

 一方で、電子契約サービスは、国内にも複数存在するが(クラウドサイン、GMOサイン、Adobe Acrobatなど)、基本的には企業同士が1対1で契約書を取り交わすことを前提としており、たとえば小規模事業者が多数の個人と、アルバイト契約、業務委託契約、秘密保持契約といった契約を交わしたり、簡単な約束事を決めたりするのには不向きな部分がある。

 そこで小規模事業者同士、もしくは小規模事業者と個人との間で交わした契約や同意した規約などを、クラウド上にデータとして保存して、お互いに確認しあえるようにするウェブサービスが「ルールテック」というわけだ。

ルールテック

ウェブサービス化することで、さらに簡単に契約書などの管理が可能になる

テンプレートをあらかじめ用意しておくだけで
簡単に契約書を作成できる 管理もファイルに縛れず簡単

 ルールテックでは、本サービスのユーザーが誰かと契約を締結したり、各種規約に承諾してほしい場合、ウェブ上で文書を作成したのち、相手にオンライン上で文面を提示。承認を求めることができる。そして、「いつ」「誰が」「どんな内容で合意したか」が、クラウド上および両者に送られるメールとして証拠が残されるため、後から振り返るのが簡単になっている。

 文書の作成についても、あらかじめテンプレートを作っておけば、あとは名前や期間など必要事項を埋めるだけで(たとえば下画面ではアルバイト契約の例)、簡単に文面ができるので、1対多数の場合でも契約に要する工数を大幅に削減できる。また、よく利用される文書についてはサンプルも用意されている。

ルールテック

アルバイトの契約書のサンプル。あらかじめテンプレートを作っておけば、名前や期間といった毎回変わる部分だけを入力するだけ。契約書1つずつではなく、まとめて管理することも可能

 すでにある事例では、販促活動として多数のインフルエンサーに製品を貸し出しているPC周辺機器メーカーが、それぞれのインフルエンサーとの個別契約にルールテックを用いているという。

 同社代表取締役の玉城 朝氏によると、小規模事業者の間では言った言わないの境界線の話は少なくなく、そのやりとりを全部契約書にすることは難しい現実があるとする。ルールテックはカッチリとした「契約」より、どちらかと言えば、そうした「約束事」を管理するのに適しており、この領域に特化したサービスはあまりなかったのではないかとする。

 また、ルールテックは「契約書も1つのコンテンツ」という考え方で開発されており、コンテンツであるならば「見やすい形」である方がよく、スマートフォンのような小さな画面でも内容を確認しやすいよう最適化している点、クラウド上にデータが集約されているので「PDFよりも検索しやすい」といった点で、メリットがあるとしている。

 

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