このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第468回
ハイエンドAndroidタブ「OPPO Pad 2」はフル装備で使うと利便性が格段に向上する
2024年03月16日 12時00分更新
オウガ・ジャパンが昨年末に発売したAndroidタブレット「OPPO Pad 2」を使ってみました。元々昨年秋くらいにクラウドファンディングで販売されていましたが、ECサイトなで普通に売られるようになっています。
OPPO Pad 2は、プロセッサーにMediaTekのDimensity 9000を採用したハイエンドモデルで、OPPOのタブレットのフラッグシップに位置付けられるモデルです。OPPO公式オンラインショップでの価格は8万9800円。合わせて使うと便利なキーボード付きカバーとペンも用意されていて、それぞれ1万6980円、9980円となっています。つまり、フル装備で11万6790円。筆者はオウガ・ジャパンから一式を借りて使ってみました。
白銀比7:5の大画面ディスプレーが見やすい
OPPO Pad 2のディスプレーは約11.6型。画面アスペクト比は7:5で、“白銀比”と呼ばれるそうです。A4サイズに近い比率で、単行本を開いた広さに近く、ドキュメントや電子書籍などを見るのに最適という印象。LCD(液晶)で解像度は2800×2000ドット。明るく鮮やかな色で表示され、小さな文字や細い線もくっきりと表示されました。
本体サイズは約259×190×6.6mmで、重さは約552g。ベゼルは約6.7mmで、画面占有率は88%。約11.6型のわりにはコンパクトですが、500gを超えているので、決して軽くはありません。
横向きにした状態で、左側面の上に電源ボタン、上面左に音量ボタンを搭載。横向きでは左手、縦向きにすると右手で操作しやすいレイアウトです。右側面にはUSB Type-Cポートを備えています。
横向きで左右に2基ずつスピーカーを配置。十分な音量で、立体的なサウンドを楽しめるDolby Atmosも堪能できます。対応内蔵スピーカー、ヘッドホンのどちらで聴く時でも有効にでき、イヤホンで聴く際は環境に適した設定にもできます。
パフォーマンスも電池持ちも満足できる水準
タッチレスポンスは軽快で、なめらかな使い心地。画面リフレッシュレートとタッチサンプリングレートは、いずれも最大144Hz。
CPUは、MediaTekのDimensity 9000。ハイエンド向けのチップで、Snapdragon 8シリーズに対抗するものと捉えてよさそうです。メモリーは8GB、ストレージは256GB。microSDには対応していません。なお、ストレージに十分な空き容量がある場合、その一部を利用して、最大8GBのメモリーを仮想的に拡張できる機能も備えています。
「Geekbench 6」でベンチマークを測定したところ、ハイエンドらしいスコアを記録しました。とくにマルチコアのスコアが高く、最新のハイエンドスマホと同じような感覚で使えます。
バッテリー容量は9510mAh(公称値)。OPPOによると、最長12.4時間の動画視聴が可能とのこと。実際、100%の状態からYouTube動画を2時間ほど再生してみたところ、電池は14%しか減りませんでした。なので、電池持ちはかなり良さそうです。
OPPO独自の「SUPERVOOC フラッシュチャージ」という急速充電にも対応。67Wでチャージでき、わずか10分の充電で約3時間使える。約81分で100%まで充電できます。ただし、充電用のアダプターは同梱されていません。筆者は、OPPO Find X3 Proを購入した際に付属していたSUPERVOOC対応の充電器を使っていますが、新たに使う場合はOPPO公式オンラインショップなどで「SUPERVOOC 急速充電アダプター」(80Wで4980円)を購入できます。
別売のキーボードは心地よい打鍵感
別売の「Smart Touchpad Keyboard」は、マグネットでカチッと装着するだけで、すぐに使えました。自動でペアリングされ、タブレット本体から給電される仕組みです。
US(英語)配列なので、JIS(日本語)配列しか使ったことはない人は注意が必要。ただし、普段パソコンでローマ字入力をしている人は、さほど迷わずに使いこなせるはず。筆者は、このキーボードを使い始めたときに、英語キーボードへの切り替えがわからずアタフタしたのですが、タブレットの使用言語に「英語」を追加すると、すんなり解決。Ctrl+スペースで切り替えられるようになりました。
キーボードのキーはわりと深めで、確かなクリック感が得られます。打鍵感は軽めで、ノートPCのキーボードと同じようにスピーディーに入力できます。また、広めのトラックバッドがあり、ポインターの移動やスクロールが素早くできるのも利点。3本の指でタップすると1つ前の画面に戻せて、3本の指でスワイプするとアプリを切り替えられたりする独自機能も備えています。
筆者は、これまでにタブレット向けのキーボードをいくつか試してみたことがありますが、このキーボードはかなり優秀だと感じました。
アナログのペンのような感覚で描ける
OPPO Pad 2はペン入力にも対応しており、OPPO純正の「OPPO Pencil ホワイト」で快適に使えるように設計されています。
OPPO Pencilはアナログの鉛筆やボールペンと同様のサイズ感で、握り心地も同じ。横向きにした状態で上辺にマグネット式で装着でき、それだけで充電できます。連続使用時間は約11時間なので、常にタブレットにくっつけておけば、まず電池切れに心配はないでしょう。
4096段階の筆圧感知に対応し、傾きも感知するので、鉛筆やサインペンなどで手書きしているような感覚で文字や絵を描けます。応答速度は2msとのこと。タイムラグはまったく気にならず、ストレスを感じることなく入力できました。
筆者はプリインストールされている「メモ」と「Keep メモ」アプリで、少し試しただけですが、画面が大きいのでアナログのノートのような感覚で使えました。画面が小さいタブレットだと、小さく描いたり、画面を動かしながら描いたりする必要がありますが、約11.6型あると、思いのままに描けます。
【まとめ】高性能を活かすにはキーボードかペンは必須
OPPO Pad 2は、横向きでも縦向きでも使いやすく、パフォーマンスにも電池持ちにも満足できるAndroidタブレットという印象でした。
Smart Touchpad Keyboardがあれば、タブレットを立てて動画視聴などを楽しめて、物理キーボードで文字入力もスムーズにできます。ビデオ通話の「Google Meet」アプリも試してみました。自分が常に画面の中央に映るように自動で調整されるセンターフォーカス機能もあり、便利ですね。持ち歩いて使う人にはディスプレーを保護するカバーにもなるので、Smart Touchpad Keyboardはあったほうが便利でしょう。
OPPO Pencilもあったほうが便利なのですが、個人的には、なくてもいいかなぁと。画面が広くて指でも手書きしやすいので、緻密な図やイラストを描くことがないのであれば、すぐに購入する必要はないでしょう。
予算に余裕があれば、キーボードもペンも購入し、フル装備で使うのがよさそうです。しかし、ノートPCライクに使うならキーボードのみ、お絵描きを楽しみたいならペンだけを追加するのもアリでしょう。逆に、タブレット本体だけでは、OPPO Pad 2のポテンシャルを活かしきれず、もったいないかもしれません。
OPPO Pad 2 | |
---|---|
メーカー | OPPO |
価格 | 約7万2000円 |
ディスプレー | 11.6型液晶(7:5、144Hz対応) |
画面解像度 | 2800×2000ドット |
サイズ | 約259×190×6.6mm |
重量 | 552g |
CPU | MediaTek Dimensity 9000 |
内蔵メモリー | 8GB |
内蔵ストレージ | 256GB |
OS | ColorOS 13(Android 13) |
無線LAN | IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応) |
カメラ画素数 | アウト:13メガ/イン:8メガ |
バッテリー容量 | 9510mAh(67W充電対応) |
防水/防塵 | -/- |
生体認証 | ○(顔認証) |
USB端子 | Type-C |
カラバリ | グレー |
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