MSXを高音質化できるカートリッジ「MSX SOUND ENHANCER rev.2」が家電のケンちゃんに入荷した。技術系サークル「Lost Technology」による同人ハードウェアで、完成品が2万6500円、キット版が1万3280円で販売されている。
2021年3月に発売された、MSX向けのサウンドカートリッジ「MSX SOUND ENHANCER」の新バージョンにあたる製品。「電源回路をさらに改良し、電源由来のノイズを低減した」(サークル)とのことで、理論上は従来以上の高音質化が見込めるという。外部スロットの切り離しや外部クロック切り替えにスライドスイッチを採用するなど、使い勝手も向上している。
音声出力の標準規格が存在しないことに起因する、内蔵音源と外部音源の音質や音量バランスが機器ごとに異なるというMSX特有の問題を解決するデバイス。さらに外部からの電源供給(ACアダプターは別売)により、高音質化を実現している。
実音源チップ(PSGおよびFM音源)をボード上に搭載し、PSG/OPLL/SCCの音量を独立して設定可能。MSXでキーが下がってしまうソフトのBGMを外部クロック利用により原曲キーで再生したり、故障した内蔵音源の代わりに音声を出力する、サラウンドプロセッサによる擬似ステレオ化するなどの使い方ができる。
対応機種はMSX-MUSICを内蔵したMSX各種。ただしすべての機種での動作が保証されているわけではない点に注意だ。
また、ショップではMSX-MUSIC非搭載機種でも一部ソフトがFM音源対応になるオプションのダミーROM(450円)、背面に装着するバックパネルキット(1480円)、他サークル(さーくる -Atelier GaRaKu-)による専用ケース「MSX SOUND ENHANCERケース」(6980円)など、複数のオプション品も販売中だ。