Copilot機能をExcelで利用するには準備が必要
今回は、ExcelのCopilot機能について紹介する。使う前に3つの条件をクリアする必要があるのでチェックしておこう。
WordやPowerPointと異なり、ExcelのCopilotでは英語しか利用できない。まずは、「オプション」→「言語」→「言語の追加」をクリックして、「英語を」を追加。インストールできたら、表示言語を「English」に切り替えよう。もちろん、メニューなども英語になるので、日本語メニューに慣れた人は戸惑うかもしれない。
また、ExcelでCopilot機能を使うには、そのファイルがOneDrive(もしくはSharePoint)に保存されている必要がある。リボンの「Copilot」アイコンがグレーアウトしている場合は、ファイルの保存先を確認してみよう。
3つ目の条件が、ワークシートにデータを含むテーブルがあること。データを選択し、「ホーム」→「テーブルとして書式設定」をクリック。最初の行をヘッダー行にするなら「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」にチェックし、「OK」をクリックすればいい。
準備ができたらプロンプトを入力
3つの条件をクリアし、「Copilot」アイコンをクリックすれば、チャットパネルが開くので実行してほしい内容を英語で入力しよう。ここでは、「Please graph the total sales total for each client.(取引先ごとの販売総合計をグラフにしてください)」と入力してみる。
少し待つと、グラフが表示されるので、問題ないようであれば「+Add to a new sheet」をクリックしよう。新しいシートが追加され、グラフが作成される。追加したグラフの画面では、テーブルがないのでCopilotは動作しないので、「Go back to table」をクリックしよう。
テーブルの操作も可能だ。例えば、「Add a column for profit margin.(利益率のカラムを追加してください)」と入力すると、計算式を提示して来るので、問題なければ「Insert column」をクリックすればいい。
ただし、有効なフレーズは少なく、グラフの色をオレンジにしてといった簡単な指示も「I'm sorry」と表示されて動作しない。予測候補に出てくる英文を選択すると高確率で動く。
正式な使い方ではないかもしれないので、最後に記載するが、実際に試したところ日本語が使えた。Excelの言語を変更しないと、「Copilot はまだお使いの言語では利用できません。現時点では、Copilot を英語で試すことができます」と表示されるものの、そのまま利用できる。それどころか日本語のプロンプトも通ってしまう。
例えば、「取引先ごとの販売総合計をグラフにしてください」と入力しても、問題なく集計し、グラフ化してくれる。「日本語でお願いします」や「日本語で教えてください」と入力すれば、Copilotの表示も日本語化できた。
制限が多いなと思っていたが、日本語が使えるのであれば、ハードルはぐんと下がるのでありがたい。「たくさん買っている取引先はどこ?」など、チャットするようにデータを分析できるのは楽しい。
ただ、それを考慮しても、できることが少なすぎる。問題なく動く部分は手動で操作しても簡単に実現できるので、作業時間の短縮につながらない。そもそも、データを綺麗に揃えてテーブル化しなければ使えない、というのがネック。これであれば、ChatGPTの方が高機能なので、なるはやで使える機能を充実させて欲しいところだ。
この連載の記事
-
第66回
PC
Windows「Copilot」が独立アプリに スナップ機能で整列など使い勝手が向上 -
第65回
PC
新「ノートブック」ならAI支援機能「Copilot」で1万文字以上のテキストを処理できる! -
第64回
PC
WindowsでChatGPTを使うならPowerToysの新機能「Advanced Paste」で効率UP! -
第63回
PC
Edgeで簡単ログイン! クラウドサービスのログイン自動化テクニック -
第62回
PC
OutlookでAIアシスタント「Copilot」を使うと丁寧なメールを書くのが楽になる -
第61回
PC
Windows PCから不要データを消去する方法 -
第60回
PC
生成AIのプロンプト管理は「clibor」で効率化 -
第59回
PC
作業中断を防ぐ! Windows11のスリープ設定を変更する方法 -
第58回
PC
Edge「Copilot」使い勝手がさらに向上! スクリーンショットで情報を深掘り -
第57回
PC
パソコンがおかしい時はこれ! Windows 11「セーフモード起動」ガイド -
第56回
PC
マイクロソフトの協業ツール「Loop」がCopilotに対応 業務効率が上がる活用術 - この連載の一覧へ