このページの本文へ

Windows 11 Tips特集 第51回

Copilot for Microsoft 365で「Excelファイルを分析」する方法

2024年02月12日 09時00分更新

文● 柳谷智宣 編集●ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

オプションから言語を英語に切り替える

Copilot機能をExcelで利用するには準備が必要

 今回は、ExcelのCopilot機能について紹介する。使う前に3つの条件をクリアする必要があるのでチェックしておこう。

 WordやPowerPointと異なり、ExcelのCopilotでは英語しか利用できない。まずは、「オプション」→「言語」→「言語の追加」をクリックして、「英語を」を追加。インストールできたら、表示言語を「English」に切り替えよう。もちろん、メニューなども英語になるので、日本語メニューに慣れた人は戸惑うかもしれない。

クラウド以外の場所にファイルがあると「Copilot」アイコンをクリックできない

 また、ExcelでCopilot機能を使うには、そのファイルがOneDrive(もしくはSharePoint)に保存されている必要がある。リボンの「Copilot」アイコンがグレーアウトしている場合は、ファイルの保存先を確認してみよう。

データをテーブルに変換する

 3つ目の条件が、ワークシートにデータを含むテーブルがあること。データを選択し、「ホーム」→「テーブルとして書式設定」をクリック。最初の行をヘッダー行にするなら「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」にチェックし、「OK」をクリックすればいい。

準備ができたらプロンプトを入力

プロンプトを入力し、グラフを作成する

 3つの条件をクリアし、「Copilot」アイコンをクリックすれば、チャットパネルが開くので実行してほしい内容を英語で入力しよう。ここでは、「Please graph the total sales total for each client.(取引先ごとの販売総合計をグラフにしてください)」と入力してみる。

「+Add to a new sheet」をクリックすると、新しいシートに追加される

 少し待つと、グラフが表示されるので、問題ないようであれば「+Add to a new sheet」をクリックしよう。新しいシートが追加され、グラフが作成される。追加したグラフの画面では、テーブルがないのでCopilotは動作しないので、「Go back to table」をクリックしよう。

利益率の列を追加する指示を入力

 テーブルの操作も可能だ。例えば、「Add a column for profit margin.(利益率のカラムを追加してください)」と入力すると、計算式を提示して来るので、問題なければ「Insert column」をクリックすればいい。

「Insert column」をクリックすると追加される

ちょっとした指示でも、エラーになってしまうことが多い

 ただし、有効なフレーズは少なく、グラフの色をオレンジにしてといった簡単な指示も「I'm sorry」と表示されて動作しない。予測候補に出てくる英文を選択すると高確率で動く。

 正式な使い方ではないかもしれないので、最後に記載するが、実際に試したところ日本語が使えた。Excelの言語を変更しないと、「Copilot はまだお使いの言語では利用できません。現時点では、Copilot を英語で試すことができます」と表示されるものの、そのまま利用できる。それどころか日本語のプロンプトも通ってしまう。

日本語プロンプトも利用できる

Copilotの表示も日本語化できた

 例えば、「取引先ごとの販売総合計をグラフにしてください」と入力しても、問題なく集計し、グラフ化してくれる。「日本語でお願いします」や「日本語で教えてください」と入力すれば、Copilotの表示も日本語化できた。

関数の質問なども日本語でOK

 制限が多いなと思っていたが、日本語が使えるのであれば、ハードルはぐんと下がるのでありがたい。「たくさん買っている取引先はどこ?」など、チャットするようにデータを分析できるのは楽しい。

 ただ、それを考慮しても、できることが少なすぎる。問題なく動く部分は手動で操作しても簡単に実現できるので、作業時間の短縮につながらない。そもそも、データを綺麗に揃えてテーブル化しなければ使えない、というのがネック。これであれば、ChatGPTの方が高機能なので、なるはやで使える機能を充実させて欲しいところだ。

 

■関連サイト

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン