KDDIは1月16日、令和6年能登半島地震の影響により一部のエリアにて発生している通信障害について、1月15日時点で土砂崩れなどによる進入困難箇所を除き、応急復旧したことを発表した。
輪島市、珠洲市では伝送路の障害が多数発生しており、道路寸断や土砂災害により伝送路の復旧作業や移動基地局(車載、可搬)の搬入ができず、基地局の復旧に時間がかかっているという。
同社は、独自に開発した災害対応システムを活用し、基地局の被災状況を可視化することで、状況の早期把握と復旧計画を策定し、通信ネットワークの迅速な復旧を目指している。さらに、船上基地局による海上からの通信復旧や、早期の救援ルート開通に向けた自治体との連携、自衛隊との連携による復旧対応物品の孤立地域への運搬、避難所を中心にStarlinkを活用した移動基地局・衛星アンテナの設置を進めている。
活用している復旧機材は、車載型・可搬型基地局84台(Starlinkおよび静止衛星対応)、Starlinkを活用した衛星アンテナ(Starlinkをバックホール回線で活用)159台、ポータブル発電機228台、船上基地局1隻(NTTドコモ共同)。
同社は引き続き、進入困難箇所のある地域については、自治体や自衛隊をはじめとする関係機関と連携し、避難所への対応を優先しながら、Starlinkを活用した移動基地局・衛星アンテナの設置による通信ネットワークの早期復旧を目指す。復旧までの間は、先行して避難所へフリーWi-Fi(au以外のユーザーも利用可能)が利用できるStarlinkの設置による通信支援などに取り組んでいく。