ＫＩＴＴＥに響く超一流のピアノと圧倒的歌声で昇天してきた！清塚信也×平原綾香スペシャルステージ

2023年12月01日 12時00分更新

文●もりちゃん（LOVEWalker編集部）

　「ＫＩＴＴＥ」が丸の内に開業して10周年──丸の内での友人との待ち合わせは、「ＫＩＴＴＥ1階のアトリウムで」というほど、私の中の丸の内の風景には、あって当たり前の存在です。なので、10周年と聞くと、「まだできて10年しか経っていなかったの！？　もっと前からあった気がする！」と思ってしまいます。

　そんなＫＩＴＴＥですが、今年に入って立ち寄った際に、とっても私好みの、優しい音色のBGMが流れていたんです。気になって調べたところ、なんとピアニストの清塚信也さんが、ＫＩＴＴＥの開業10周年記念に書き下ろした公式楽曲とのこと。清塚信也さんが手掛けた某ドラマのテーマ曲が好きだった私は、それを知って一人で大興奮！　しかも、11月30日（木）に、その開業10周年記念公式楽曲『Serendipity』を、清塚さんの生演奏と共に、シンガーソングライターの平原綾香さんが生歌唱披露するという「WHITE ＫＩＴＴＥ 10th Anniversary Christmas 清塚信也×平原綾香スペシャルステージ」が行われるというではありませんか！

　これは絶対行くしかない！と心に決め、待ちに待ったイベント当日──。

　それは、白く飾られきらめく巨大なツリーを前に行われた、美しく、そして優しく心に響く、圧巻のステージでした。

13mの白い本物のモミの木の下で行われた圧巻のスペシャルステージ

　ゲストである清塚さんはタキシード姿で、続く平原さんは輝く純白のドレスで登場しました。あまりの美しさに会場のお客さんからは大歓声が。

　会場に用意された本物のもみの木を使ったホワイトツリーは、ご出演者のお二人も驚くほどの大きさ。

13mのモミの木は大迫力！清塚さんが「何階くらいまであるのー？」と聞くと、3階の方が「ここまでだよ」手を振って教える一幕も

　12月17日でデビュー20周年を迎え、ＫＩＴＴＥと同じくアニバーサリーイヤーを迎える平原さんは、デビュー当時の思い出を聞かれると「大学時代に先生が流してくれたホルスト作曲の『木星』に感激してカバーすることを決めたんです。これまでの20年は挫けそうなこともありましたが、ファンのみなさんに支えられてここまで来ることができました。」と話しましてくれました。

ＫＩＴＴＥ10周年のお祝いに大ヒット曲『Jupiter』を披露！

迫力のある演奏

力強い歌声は圧巻

　デビュー当時の思い出と共に、平原さんの大ヒット曲『Jupiter』を清塚さんの伴奏で生歌で披露！

　演奏を終えると、清塚さんは「弾きながら思わずお客さんと一緒に平原さんの歌声を堪能してしまいました。改めて『Jupiter』は素晴らしい！誕生日でもいいし、結婚式でもいいし、10周年にもぴったりだし、11周年もいいんじゃない？」と感動しながらもユニークなトークで観客を沸かせます。

　平原さんは本当に嬉しそうに「清塚さんのピアノの一音一音が素晴らしくて、澄んでいて、お人柄の良さが音に現れているように感じました。」と話すと、清塚さんは「私モテてるよー！」ととっても嬉しそう（笑）。こうしたちょっとしたMCシーンでも息ぴったりのお二人です。

『Serendipity』を奏でる木琴アートを体験

　ＫＩＴＴＥのクリスマスイベント期間中、会場に設置されている木琴アートをお二人で体験する場面もありました。このアートは、美術・木工作家つちやあゆみさんが制作した『輪唱の◯（輪）』。上から下へとS字状に並んだ木琴の上から玉を転がすと、『Serendipity』の楽曲を奏でます。お二人はどのフレーズを奏でるのかと、イベント前から相当気になっていたらしく、「この難しいパートだったりして？でも、そんなわけないよね。と話していたらその部分だったのでびっくり！」清塚さんも「嬉しいです！」とトークが盛り上がりました。

人との繋がりは『Serendipity』な奇跡、そんな想いが重ねられた演奏

優しい音色が会場を包みました

　そして、いよいよ『Serendipity』の生演奏と生歌の披露。『Serendipity』の制作について清塚さんは、「ＫＩＴＴＥという名前は”切手”にかけたものですよね。手紙も人と人を結ぶもの。最近は人との繋がりが薄くなった時期もあった。コンサートが再開できるようになったとき、人との触れ合いの暖かさを改めて感じたんです。何か一つでも違っていたら、この人たちに出会えていなかったかもしれない──そう思うと出会いはファンタジックだなと思ったんです。なのでファンタジックをイメージして作曲してみました」と話してくれました。この曲に歌詞をつけた平原さんは「どんな苦しいときでも手を伸ばすと、本当に触れたかったものの方から、こちらの手を取ってくれるような瞬間がある。そんな『Serendipity』のような出会いは人生でいくつあるだろうと思いながら作詞しました。」と語てくれました。

　人との繋がりを強く意識して作ったというお二人のエピソードのあと、曲がスタート。清塚さんの奏でる美しい旋律に、平原さんの優しく歌い上げる声が重なり、ＫＩＴＴＥの1階とは思えないほど静か会場に、お二人の音だけが響いていました。

　曲が終わると会場は拍手喝采！清塚さんと平原さんはお互いに拍手を送り合い、会場の皆さんにも拍手を送り返しました。

　最後に清塚さんは「ＫＩＴＴＥは、家族や恋人など、いつも一緒にいてくれる人と訪れると特別な思い出になる場所なので、改めて絆を深めて出会いの奇跡に感謝できる空気になったら良いと思います。」と話し、平原さんは「今日は、これからもＫＩＴＴＥでたくさん新しい出会いが起こることを願って歌わせていただきました。皆さんのように、そばに居てくれる人がいるのが嬉しいと改めて思い、これからもそれを大事にしようと思いました。」と話しました。

段差のあるステージで常にエスコートする清塚さん

とっても素敵なお二人でした

　改めて家族や友人を思い、人との繋がりを大事にしたいと胸が暖かくなるような素敵なイベントでした。この先私はきっと、ＫＩＴＴＥでの待ち合わせや友人とのショッピング、郵便局で誰かへ贈り物を送るとき、この『Serendipity』の曲を思い出すんだろうなと思います。それほどに、印象深く心に残る時間でした。

　この曲『Serendipity』は、ＫＩＴＴＥのBGMとして使われるほか、1階のアトリウムにあるモミの木「White Layer Tree」のライティングショーでも聞くことができます。この日のイベントに参加された方はもちろん、参加できなかった方も、このライティングショーで『Serendipity』の優しい音色でぜひ癒やされてください！