ギルダーCEO「法人向けネットワークプロバイダーとして欧州最大規模に、世界市場でも強力な地位を獲得」
ColtによるLumenのEMEA事業買収が完了、東欧やアフリカへも拡大
2023年11月08日 11時30分更新
法人向けネットワークサービスを展開する英Coltテクノロジーサービス(Colt Technology Services)が、2023年11月2日、米Lumen TechnologiesのEMEA(欧州/中東/アフリカ)事業の買収取引が完了したことを発表した。買収額は18億ドル(およそ2700億円)。
11月6日に行われた記者向けのオンラインブリーフィングで、ColtのCEOを務めるケリー・ギルダー氏は、この買収によって法人向け(BtoB)ネットワークサービスプロバイダーとして世界全体でサービス提供できる体制が整ったこと、さらに欧州最大規模の法人向けプロバイダーとなったことを強調した。
ColtとLumenの事業買収合意は2022年11月に発表された。それからちょうど1年での買収完了となる。
今回の買収により、ColtはLumenがEMEA地域に持つネットワークを引き継ぎ、東欧、アラブ首長国連邦、アフリカの一部の新市場に参入する。発表によると、EMEA 34カ国/125都市を結ぶ163万kmの光ファイバー網、23カ国とアラブ首長国連邦(UAE)における1万1000kmのメトロネットワーク、6カ国/12カ所のケーブル陸揚げ局、10本の海底ケーブルシステム(大西洋横断6本、欧州内4本)がColtのネットワークに統合される。
また、Lumenに在籍していた16カ国/1300人の従業員がColtに移籍する。これによりColtのサービス展開エリアは5大陸38カ国、従業員数は6000名以上になるという。
ギルダー氏は、ColtとLumen EMEA事業の年間売上合計は23億ユーロ(およそ3700億円)であり、買収によって「欧州で最大のプロバイダーになったものと理解している。世界のB2B向け市場においても強力なポジションを獲得した」と語った。
なおColtとLumenのインフラおよびサービスポートフォリオの統合については、今後数カ月をかけて精査を行い、「2024年の1月、2月には統合後の具体的な姿が紹介できる予定だ」(ギルダー氏)としている。