アドビは9月26日、中小企業を対象としたインターネット調査「社内データの備えと管理に関する調査」の結果を発表した。
本調査は、企業が災害やシステム障害、テロなど、危機的状況下に置かれた場合でも重要な業務を継続できるように策定する事業継続計画(Business Continuity Plan、以下BCP)への取り組み、およびクラウド管理やファイルの保存形式、電子サインの活用など、社内データの保管・管理状況を調査するもので、2020年にも同様の調査を実施している。
社内データの備えと管理に関する調査
調査方法:インターネット調査
実施対象:800人(従業員300名以下の企業の総務担当者400名、従業員301名以上の企業の総務担当者400名)
調査期間:8月21日~8月28日
今回の調査により主に以下のようなことが明らかになったとしている。
・最も活用されているデータのバックアップ手法は「クラウドバックアップ(50.8%)」
・重要書類の保存形式は「PDF形式(51.7%)」が最多
・「BCP対策が顧客の信頼の獲得につながる」と全体の8割以上(80.5%)が回答
・「BCPを策定済み」または「テレワークを継続的に実施」している企業では、6割以上が重要書類の不正コピーや改ざんを防ぐために電子サインなどの機能を使用してセキュリティーを強化していると回答
・電子サインの導入メリットを75.5%が実感、「BCPを策定済み」または「テレワークを継続的に実施」している企業ではおよそ9割が「メリットがある」と回答
・全体の6割以上が緊急時の出社制限により捺印や書類確認などの作業ができず、「業務が制限される危険性がある」とし、その内のおよ9割(89.5%)が「事業継続の観点からリスクになり得る」と回答
これらの結果を受け、アドビでは「災害などの緊急時にテレワークを実施できず、場所に縛られない業務遂行ができないことに不安を感じている人が多いことがわかった」「BCP対策は顧客の信頼につながると全体の8割以上が回答するなど、BCPの策定は企業の喫緊の課題」としている。