9月後半のまとめ:生成AIと切り離せない問題になった「地政学リスク」と「政治的リスク」
生成AIの話題では「地政学リスクとフェイク対策」が重視されている。9月上旬のニュースでも、そこにつながる話が多かったように思う。
アメリカは生成AIを「同じ陣営に属さないところへと広げない」流れになっている。中国は国内でも積極的にAIを研究しており、その成果も多数出ているのだが、アメリカとしてはNVIDIAのGPUなどの禁輸措置などを介して、拡散にブレーキをかけたい意図がある。
その意図の背景にあるのは、過去10年ほどの間、何度も繰り返されてきた「他国資本による政治的な意図を持ったメッセージの拡散」への懸念だ。
生成AIがそうした行為の武器になるのを懸念している訳だが、実際にはアメリカ国内にも、敵対する思想を持つグループへの攻撃に生成AIを使う人々がいる。
こうした懸念は、生成AIへの法的な規制論につながっている。まさに道具としての対称性が生み出す現象そのものと言えそうだ。
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