危ないマジック、危険術
マジックに「危険術」というジャンルがあります。カミソリを飲み込んだり、全身を縛られて水に沈められたり……。海外では、銃から発射された弾丸を口で受け止めるなどの危険術がブームになった時代もあります。しかし、最近はコンプライアンスなどが重視されることもあり、あまり見ることはなくなりました。
筆者は現在、ホテルでのマジックショーの稽古の真っ最中。そのショーで「針飲み」という危険術を実演する予定です。たくさんの針を飲み込んで次に糸を飲み、最後は口から糸に結ばれた針が登場するというマジックです。
針をしっかり飲み込んだことを見せるため、観客の1人に、筆者の口の中に針が残っていないか確認をしてもらう必要があります。筆者はマジシャンですから、指先を見られるのには慣れています。しかし、口の中というのは、やっぱりすこし恥ずかしい気がするんですよね。
そこで、見られて恥ずかしくないように、口の中をピカピカにしておく必要が生まれたわけです。
新商品か、ブラッシュアップされたロングセラーか
筆者はパナソニックのジェットウォッシャー「W-DJ61」(パナソニック)を使っていましたが、今回のショーのために同社の新機種「EW-DJ75」を購入。EW-DJ75のAmazon.co.jpでの取り扱い開始日は2022年4月です。
家電を買うとき、筆者は販売時期を必ずチェックするタイプです。古いモデルでロングセラーで売れているのか、市場に投入されたばかりの新製品なのかを判断できます。筆者は、家電ジャンルでは、新製品よりもロングセラー品が好きなので、そちらを選ぶことが多いです。
ただし、一部家電品は「旧モデルのほうが値段が高い」という不思議なことが起こります。たとえば筆者が愛用していた旧モデルのEW-DJ61は、筆者の購入価格7000円台から、3万円前後にまで現在の価格が高騰しています。
こうしたプレミア価格がつく理由はいろいろあります。その1つとして、経済的に余裕があるユーザーが、新商品よりも使い慣れた旧モデルを選ぶことがあるのではないでしょうか。筆者は新機能を試してみたいこともあり、新モデルのW-DJ75をAmazon.co.jpで購入しました。価格は2万円です。
ポイント磨きノズルや舌磨きノズルが付いている
筆者が初めてパナソニックの「Doltz」というブランドに触れたときには、ヨーロッパのブランドかと誤解しました。しかし、これはパナソニックによる造語だそうで、「Do Lasting Total-oral care with Zest」を略したもの。「気持ちよく続けられる、歯と歯ぐきのトータルケア」という意味らしく、調べてみると、今回のジェットウォッシャーも44年もの歴史がある商品でした。
W-DJ75のタンクの容量はおよそ600mL。同じ容量の旧タイプでは、使う途中で水を足す必要がありましたが、新機種はタンクに水が余ることがほとんど。新しくなった「超音波水流」は節水タイプになったことがうかがえます。
ハンドルが磁石の吸着により浮かせられるようになったのも、嬉しいモデルチェンジです。浮くことでハンドル底部の水切れがよくなり、水垢などの汚れがつきにくくなりました。
また、ポイント磨きノズルと舌磨きノズルが追加されました。とくに舌磨きノズルは、健康管理のために飲んでいるプロテインで気になる舌の汚れが落ちるのが便利です。ただし、濡れた手でアタッチメントを交換するのが少し固く、さらに改良してほしいところでもあります。
ポイント磨きノズルは、「超音波水流」だけで落とし切れない汚れを重点的に落としてくれます。
ポータブルタイプとの使い分け
筆者はポータブルタイプの「EW-DJ10」も愛用していますが、最近は出張でも据え置き型をホテルなどに持ち込んで使うことがほとんど。車で移動することが増えたので、荷物に制限がなくなったことが理由です。
ただし、海外旅行のときは乾電池で使えるポータブル用の一択。タンク容量が少ない分、1〜2回、タンクに補充をしながら使っています。
口腔洗浄器はクセになる?
今回紹介したW-DJ75などは、口腔洗浄器と呼ばれる製品です。最近は外食をすると、ほぼ必ず「ああ、早く家に帰ってアレをしたいなぁ」と思ってしまうほど、手放せないアイテムになっています。
だからこそ、旧製品にはプレミア価格がつくくらい人気なのでしょう。もし、こうした口腔洗浄器を使ったことない方は、だまされたと思って試してみることをお勧めします。
「いや、だまされるのはマジックだけで十分」と思う読者の皆さまには、もしかしたら、説得力のないフレーズかもしれませんが……(笑)。
前田知洋(まえだ ともひろ)
東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、チャールズ英国王もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。
著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。
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