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Apple Watchは必要不可欠。だけど毎年買い換えなくて良い(と自分に言い聞かせる)【太田百合子】

2023年09月14日 19時40分更新

文● 太田百合子 編集●飯島恵里子/ASCII

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Apple Watch Ultra 2

 今回のアップルの発表では、がっかりしたことが2つありました。1つは「やっぱりApple Watch Ultra 2、出ちゃうのね」ってこと。

 昨年、ダイブコンピューター機能を搭載したApple Watch Ultraの登場に、清水の舞台からダイブして、そのまま海に潜ってしまった筆者。自分史上最高額の高級時計だったので、できればもうしばらく優越感に浸っていたかったのですが、そうですか、新しいの出ちゃいますか。

 Apple Watchはもちろん、毎年新製品が発売されているわけですが、Ultraはできれば2年に1回くらいのアップデートだといいな……なんて思ってたんですが、そんなに甘くはなかったですね。

環境問題に取り組むのことは、もはや当り前

 もう1つのがっかりは、少し真面目な話。世界中で毎日のように異常気象が災害をもたらしている中、環境問題に取り組むのは、責任ある企業ならもはや当り前の話では?

 アップルに限らずですが、何パーセント削減したということを未だ声高に、製品の特徴のようにアピールすべきフェーズなのだろうか、という気がしています。それしか特徴がないなら、仕方ないですが……。

 再生素材の使用に多くのチャレンジが必要なのは間違いないし、特にバンドはそれがデザインに結実していて素晴らしい。カーボンニュートラルゼロは確かにすごいことです。アップルのように影響力のある企業が言うことで他社も追随し、良い方向に進むという見方もあるとは思うものの、見ていてちょっとモヤモヤしてしまいました。

Apple Watch Ultra 2

アップルにマザー・ネイチャーがやってくるという、ドラマ仕立ての映像は面白かったですが、ちょっとモヤモヤしたカーボンニュートラルゼロのアピール

Apple Watch Ultra 2

レザーの採用はしないと宣言。独自開発した素材「ファインウーブン」を採用したバンドも紹介されました

 「Apple Watch Series 9」と「Apple Watch Ultra 2」の機能に話を戻します。明るくなった反面、暗い場所ではぐっと落とせるという輝度も気になりますが、今回の発表の中で最も気になったのはやはり、指をあわせる「ダブルタップ」がどれくらいちゃんと動くのかです。

ディスプレーに触れずに指先で操作する新しいジェスチャー、ダブルタップ

 Twitter改めXでは「お焼香のときに誤作動しそう」なんて声も流れてきていましたが、もし誤作動がないなら、画面に触れずに、ましてや声も出さずに操作ができるのは、かなり画期的なこと。このあたりはぜひ店頭で体験してみたいです。

Apple Watch Ultra 2

親指と人差し指を2回、ちょんちょんとあわせるだけで、画面に触れずに操作できるダブルタップは精度が気になるところ

 試してみて「これはすごい、便利!」となったら考えが変わるかもしれませんが、今のところ、Ultra 2への買い換えは見送る予定です。なぜならチタニウムの「iPhone 15 Pro」に、予算を割かなければならないから。

 発表会冒頭のVTRで紹介されていたように、Apple Watchは多くの人の健康をサポートする、スマートウォッチをリードする製品。今や必要不可欠なものなのは間違いないですが、だからといって別に、毎年のように買い換えなくても良いのだ……と自分に言い聞かせています。

筆者紹介――太田百合子
 テックライター。身近なデジタル製品とそれら通じて利用できるサービス、アプリケーション、および関連ビジネスを中心に取材・執筆活動を続けている。

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