10台のケースから採用するのは多くて2~3台
トレンドもしっかりチェック
──パソコンを自作するうえで、スペック表以外の部分で困ることって結構あるので、これはうれしいですね。ちなみに、だいたい10台のうちどれくらいが採用される傾向がありますか?
中嶋氏多くて2~3台ですね。1台も採用しないこともあります。
──1台も! 慎重に選ばれているのがわかるエピソードですね。ちなみに、結構人気ケースはしっかりと採用されている印象があるのですが、そのあたりもリサーチされているのでしょうか。
真重 翔氏(以下、真重氏):そうですね、新しいパーツがよく登場するので、トレンド感を大切にしながらモデルを設計するために、日頃からリサーチは行なっております。少年時代からのパソコン好きということもあり、半分趣味のようなものですね。ASCIIさんなど、主要なウェブメディアの新着記事は日ごろから拝見させていただいておりますが、とりわけ新発売のケースで気になるものは直接メーカーさんとやりとりをしている中嶋さんに相談したり、社長に意見を伺ったりしますね。
──なるほど、お店で実際にみに行くことはありますか?
真重氏:ありますね。とはいえ、じっくり見るというわけではなく、どんなPCケースの展示が多いのかや、今現在のトレンドを確認する感じです。お店に見に行くと、弊社の取り扱いケースの種類は豊富だなと改めて実感できます。
──そうやってトレンドを確認することで、人気のPCケースが選択できるようになっているわけですね。
真重氏:私もゲーマーなのですが、ゲームをプレイするときに、スキンや武器をカスタマイズすることがありますよね。それと同じように、パソコンのケースでも自分好みにカスタマイズして、オリジナリティーを出したいお客様はいらっしゃると思っています。そういった方に、気に入ったケースを選んでいただけるラインアップを揃えておきたいという思いはあります。
中嶋氏:ほかにも、人気のPCケースシリーズの新作は基本的にチェックしていますね。定番のPCケースは、なるべくラインアップしておきたいというのがあります。ただ、定番とはいえ必ずしも採用するわけではなく、それもしっかりと検証したうえでの採用となりますが。
──人気モデルの後継はチェックしつつ、採用するかどうかは検証してからという感じですね。ちなみに最近だと予想以上に好評だったモデルとかありますか?
中嶋氏:最近ですと「H9 Elite White」ですね。独特なデザインだったので、予想が難しかったのですが、思った以上の反響がありましたね。こういった一風変わったケースも、お客様のニーズに合うモデルであれば、積極的に採用していきたいです。
──PCケースにパーツがしっかり入るかという点が大きな基準になっているのは先ほど伺いましたが、そのほかに重要視されているポイントはありますか?
西川氏:弊社内では、組みやすさを重視する人もいれば、カッコいいデザインを好む人もいます。私も、組みやすさはもちろん必要として、ウェブページの写真を撮っているので、写真で撮ってみて映えるPCケースはいいなって思いますね。デザインとしては地味でも写真映えするケース、主張が強そうに見えても意外と部屋に馴染むケースなど発見があります。あと、最後にチェックするとしたら、価格と構成のバランスですね。PCケースに合わせて構成を決めて、これがお客様にしっかり刺さるかというのも、結構気にします。
PCケースの品揃えはメーカートップクラス!
難しい組み立ても熟練スタッフにお任せ!
──パソコンショップSEVENでは、どれくらいの種類のPCケースを取り扱っているんですか?
西川氏:大小合わせるとだいたい30種類くらいで、選べるケースの多さは国内メーカーだとトップクラスだと自負しています。ASUS、CoolerMaster、NZXT、CORSAIR、Fractal Design、DeepCool、SilverStone、Antec、InWinなど、人気メーカーのケースを中心に扱っています。
──30種類! 確かに多いですね。それがすべて検証ずみというのも、大変だなと感じます。
西川氏:PCケースにどのパーツが入るかはもちろん、ケーブルがキレイに取り回しできるか、カスタマイズはどこまでできるのかも検証するので、安心して変更できるパーツしか、カスタマイズページには記載していません。
──カスタマイズページで自由に変更できるパーツが、検証ずみなのはうれしいですね。自分で自作するとなると、そういったところは自分で調べたり、検証したりする必要がありますから。
中嶋氏:弊社のウェブサイトのカスタマイズページでは、パーツの検討に必要な情報をできるだけ記載するようにしています。加えて、パーツ相性のチェック機能もあるので、安心してカスタマイズしていただければと思います。
──パーツの相性チェック機能とは?
中嶋氏:事前に検証して、パーツ同士の相性問題がないことを確認しています。規格が合わない、電源容量を超える、組み合わせで干渉して取り付けができないといったパーツは、ホームページのご注文画面で×がついて選べなくなるようになっています。そのため、記載されているパーツで×が付いてない場合は、自由にカスタマイズいただけます。
真重氏:弊社のウェブサイトからBTOパソコンを購入いただく際は、パーツ単位でこだわりながら、相性問題や搭載不可といったリスクなしに、ご自身が思い描いているモデルを考えてご注文いただけます。自作したことがないけどケースやパーツにこだわりたい方や、パソコンがほしいけど自作するのは面倒という人は、ぜひ弊社のウェブサイトをチェックいただければと思います。
実は細かい注文も可能!?
──そういえば、ビデオカードなしも選べるんですよね? これは買い替え時にビデオカードは流用したいというときに便利ですよね。
中嶋氏:そういった選び方をされるお客様もいらっしゃいますね。その場合、お問い合わせいただければビデオカードのケーブルだけ出しておくということもできます。
──そうなんですか? 電源にあとからケーブルを挿すのって結構面倒くさいですから、それはありがたいですね。
中嶋氏:限界はありますが、購入時にできそうなことであれば対応致しますので、わからないことを含めてご相談いただければと思います。
──問い合わせの内容にもよりますが、柔軟に対応してもらえるというのも、強みですよね。
中嶋氏:弊社では、熟練のスタッフが1台1台丁寧に組み立てておりますので、そういったイレギュラーなご相談も、ある程度は対応できるという自負があります。それだけでなく、裏配線といったケーブルの取り回しもしっかりこだわっておりますので、スッキリとしたケース内部を実現したいけど、自信がないという方にも、ぜひご利用いただきたいです。
──ありがとうございました。