FRONTIERのゲーミングPC「FRGAGB760/WS901/NTK」で検証
16GBと8GBのRTX 4060 TiはAI分野で大きな差が! 搭載BTOPCで比較してみた
2023年09月01日 15時00分更新
AIでRTX 4060 Ti 16GBの真価が発揮される!
現在、ビデオメモリー容量が最も重要視されるのはAI分野だろう。ここでは画像生成AIの「Stable Diffusion」を用い、RTX 4060 Tiの16GB版と8GB版の違いを検証していきたい。
まずはプロンプトから画像を生成するtxt2imgを試す。使用する環境は「Stable Diffusion Web UI(Automatic1111) v1.5.1」で、画像生成AIモデルにはStability AIより7月に公開されたばかりの「Stable Diffusion XL 1.0」(以下SDXL 1.0)を用いている。
SDXL 1.0は8GBのビデオメモリーでも高解像度高クオリティーな画像生成が可能である点を特徴の1つとしているが、16GB版と8GB版でどのような差が見られるだろうか。
結果は、16GB版と8GB版で大きなパフォーマンス差を確認できた。1024×1024ドット画像の場合で約2.5倍差がついている。また8GB版ではメモリー消費を抑える“--medvramオプション”が必須なため両者同条件にしているが、16GB版は--medvramオプションがなくても特に問題はなく、さらにBatch sizeで高速化の余地も残している。ビデオメモリー容量の差がここまで影響するのかと驚いた結果となった。
次に、画像生成AIの学習についても検証する。今回はベースモデルに対して部分的な学習適応を行なう「LoRA」の作成でパフォーマンスを見ていこう。AI学習はより多くのビデオメモリーが必要とされているが、実際のところはどうなのだろうか。
今回用いた環境は「kohya_ss GUI v21.8.7」で、学習条件は次のとおり。
| 「kohya_ss GUI v21.8.7」の学習条件 | |
|---|---|
| ベースモデル | SDXL 1.0 |
| 学習画像 | 12枚、繰り返し1回 |
| 正則化画像 | なし |
| epoch | 1 |
| Batch size | 1 |
| Network dim | 128 |
| Network alpha | 128 |
結果は見てのとおりで、圧倒的な差(約22倍)が付いた格好だ。また今回はパフォーマンス検証ということで繰り返しやepochを“1”としたが、実際はこれらの値を調整して20~50倍ほど多く学習させる必要がある。ただその条件ではもはや8GB版が実用に耐えないであろうことは想像に難くない。画像生成までなら8GB版でもギリギリ使えたが、画像学習は16GB版一択となる。
このように、RTX 4060 Tiの16GB版と8GB版はAI分野でまったく別製品であるかのようなパフォーマンス差を見せた。--medvramオプションなしでの画像生成時のビデオメモリー消費量は15GBに迫っており、もはやビデオメモリー12GBでも物足りない時代に突入しているのかもしれない。
RTX 4060 Ti以外で16GB以上のビデオメモリーとなると1枚20万円前後のRTX 4080になるわけで、そう考えるとRTX 4060 Ti 16GBが破格のコストパフォーマンスに見えてはこないだろうか。
画像生成AIに興味があるなら断然オススメ!
以上のようにFRGAGB760/WS901/NTKはフルHDのゲーミング環境で高いパフォーマンスを見せてくれた。冷却性能や拡張性も高く、長く付き合っていける1台になるだろう。
ただ通常のゲーミング用途ではRTX 4060 Ti 16GBの強みを実感しにくいのも事実で、FRGAGB760/WS901/NTKの強みを出せるのはやはりAI分野だ。AI分野では用途によって上位の「GeForce RTX 4070」や「GeForce RTX 4070 Ti」を喰う可能性も秘めており、コストパフォーマンスに優れた一面も見えてくる。ゲームにも画像生成AIにも興味がある人にFRGAGB760/WS901/NTKは強くオススメできる1台だ。
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