ほとんどのパーツをASUS製品で染め上げ、かなりのハイスペックを誇る「パソコンショップ SEVEN」のゲーミングパソコン「ZEFT Z32PBA」(関連記事)(関連記事)。ケースに「ROG Hyperion GR701」を採用している点が最大の特徴だが、ゲームのパフォーマンスはどの程度なのだろうか。
そこで、いくつかテストを行ない、ZEFT Z32PBAの実力に迫ってみたい。
ZEFT Z32PBA
https://pc-seven.co.jp/spc/19721.html
価格:73万3800円(税別)、80万7180円(税込)
試用機の主なスペック | |
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モデル名 | ZEFT Z32PBA |
CPU | Core i9-13900K(最大5.8GHz)、24コア(Pコア:8、Eコア:16)/32スレッド |
CPUクーラー | ASUS ROG Strix LC II 360 ARGB |
グラフィックス | ASUS ROG Strix RTX4080 |
PCケース | ASUS ROG Hyperion GR701 |
マザーボード | ASUS ROG Strix Z790-F Gaming |
メモリー | CORSAIR VENGEANCE DDR5 64GB(16GB×4) |
ストレージ | WD SN850X 2TB m.2 SSD×2 |
電源 | ASUS ROG Thor 1200W Platinum II |
光学式ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ(ASUS製、外付けUSB) |
サイズ | およそ幅268×奥行659×高さ639mm |
OS | Windows 11 Pro(64bit) |
4Kゲームプレイが可能なハイエンド構成
まずは、定番のベンチマークソフト「3DMark」(Version 2.26.8098)からだが、ZEFT Z32PBAは「Fire Strike」で高いスコアーを発揮し、とくにFire Strike“無印”では、4万を超えるほど威勢よくスコア―を伸ばした。DirectX 12のテストとなる「Time Spy」でも、ZEFT Z32PBAのスコア―は良好で、テスト解像度が3840×2160ドットとなるTime Spy Extremeで1万を大きく上回っているあたりは見どころといえよう。
さらに、もう1つのDirectX 12でテストを行なう「Speed Way」でも、ZEFT Z32PBAは7000台という高いスコア―をのコアしており、ZEFT Z32PBAの基本性能はかなり高いことは間違いない。
では実際のゲームではどうなのか、「Apex Legends」の結果に移ろう。ここでは、オプションから描画負荷が最大となるように設定してゲームをプレイし、その間のフレームレートを「Fraps」(Version 3.5.99)で取得した。なお、ここでは起動オプションを付けることで、フレームレートの上限を300fpsにまで引き上げている。
その結果だが、ZEFT Z32PBAは3840×2160ドットでも最小フレームレートが180fpsを超える高い性能を見せた。FPSやTPSでは高リフレッシュレート対応ディスプレーと組み合わせて1フレームでも多く描画して有利に立ち回るというプレーがトレンドだが、ZEFT Z32PBAであれば、高解像度のディスプレーでもそれが可能だ。
もう1つ「Call of Duty: Modern Warfare 2」の結果も見てみよう。ここでは、極限プリセットを適用したうえで、ゲームに用意されたベンチマークモードを実行している。ZEFT Z32PBAは、1920×1080ドットでは平均フレームレートが200fpsを超え、最小フレームレートも120fps以上と、ここでもその性能をいかんなく発揮。
3840×2160ドットになると、さすがにフレームレートは低下するものの、それでも最小フレームレートが50fpsに迫る勢いを見せている点は立派。このベンチマーク結果であれば、快適にプレーできることは間違いない。
さらに、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果に移ろう。ここでは、最高品質でベンチマークを実行しているが、ZEFT Z32PBAは3840×2160ドットでも2万を超えるスコア―を叩き出した。
スクウェア・エニックスが示す指標では、スコア―1万5000以上が最高評価とされており、ZEFT Z32PBAは3840×2160ドットでそれを満たしている点は称賛に値する。ちなみに、スコア―の詳細を確認すると、3840×2160ドットにおける平均スコア―が138.3fps、最小フレームレートが85fpsと、かなり快適なプレーが実現できそうだ。
ゲーム以外のパフォーマンスもチェックしておこう。システム全体のパフォーマンスを推し量れる「PCMark 10」(Version 2.1.2600)の結果を見てみよう。ZEFT Z32PBAの総合スコアーは9451と高く、その詳細を見るとDigital Content Creationが1万8000弱と優秀な結果を残している。
このDigital Content Creationは、フォトレタッチや動画編集といったコンテンツ制作に関するパフォーマンスを見るテストグループで、つまりZEFT Z32PBAはそういった用途で秀でたパフォーマンスを発揮するということになる。また、Webブラウジングなどの基本性能を知るEssentialsや、オフィスアプリケーションのパフォーマンスを見るProductivityでも、ZEFT Z32PBAは1万以上のスコア―を発揮しており、さまざまな用途で活躍できる。
最後に「CrystalDiskMark」(Version 8.0.4)でストレージ性能を確認しておこう。CドライブとDドライブの両方をテストしてみたが、どちらもシーケンシャルアクセスが7000MB/sに迫り、ランダムアクセスも1000MB/s前後の数値を発揮しており、かなり高速な結果が得られた。実際、ZEFT Z32PBAでWindowsやゲームの起動、データのロードなどに掛かる時間でストレスを感じる場面はまったくなかった。
ほとんどの場面で活躍できる超ハイエンドパソコン
パソコンの性能で妥協したくない人に!
以上のテスト結果から明らかなようにZEFT Z32PBAのゲームパフォーマンスはかなり高い。ZEFT Z32PBAのウィークポイントを挙げるとすると、価格が税込みで80万円ほどとかなり高い点だが、それに見合った十分なゲーム性能を備えているといっていい。しかも、ゲーム以外にもコンテンツ制作に優れたポテンシャルを備えており、この1台ですべての用途で高性能を享受できるといっても過言ではない。
予算が許せばという前置きにはなってしまうが、数年にわたりスペックを気にせず高性能を得たいという人にとって、ASUS製品で固めたこのZEFT Z32PBAは、かなり魅力的ではないだろうか。