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PCIe 4.0最速クラスのNVMe SSDにヒートシンクモデルが登場

Samsung 990 PRO with Heatsink 2TBの挙動をPS5で確認

文●飯島範久 編集●ASCII

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PS5本体SSDと遜色ない性能

 これまでも何度とPS5でゲームのロード時間をチェックしてきたが、今回も行なってみた。計測にあたっては、ストップウォッチを使った手動で、5回測定し、最高速、最低速を除いた3回の平均値を結果としている。990 PRO ヒートシンクモデルは2TBのモデルを使用している。なお、ゲームによっては「アクティビティーを再開」で起動後即ゲームプレイできるので、この機能があるものは「アクティビティー再開時間」として計測している

 まずは今年3月23日に発売され、三国志を舞台にしたダークファンタジーであるコーエーテクモゲームスの「Wo Long:Fallen Dynasty」から。起動からオープニングタイトルが表示されるまでを「起動時間」、ゲーム再開からゲームプレイできるまでを「ゲームロード時間」としている。

「Wo Long:Fallen Dynasty」でのロード時間の結果

 結果は、990 PRO ヒートシンクモデルの方が明らかに速いという、これまであまり見られない結果となった。アクティビティー再開時間にいたっては、約3.7秒も差がついている。これまで、PS5本体SSDと拡張スロットに装着したSSDでは、ほとんど差がないというのが定説だったが、ゲームによってはこのような結果になることもあることが判明した。

 続いて、こちらも歴史モノでオープンワールドのゲームであるSIEの「Ghost of Tsushima」。起動時にクレジットロゴが表示されなくなった状態で、ゲームの起動からメニューが表示されるまでを「ゲーム起動時間」、「続ける」を選択してゲームが始まるまでを「ゲームロード時間」とした。

「Ghost of Tsushima」でのロード時間の結果

 結果は、起動時間もゲームロード時間もわずかに990 PRO ヒートシンクモデルのほうが速かったが、誤差の範囲内と考えていいだろう。一方アクティビティー再開時間は、990 PRO ヒートシンクモデルのほうが約0.6秒速く、わずかだがロード時間が速くなるようだ。

 続いて、カプコンの大人気サバイバルホラーゲーム「BIOHAZARD VILLAGE Z Version」で計測した。ゲームの起動から「SATART GAME」が表示されるまでを「ゲーム起動時間」、メニューから「CONTINUE」を選択しゲームが始まるまでを「ゲームロード時間」としている。

「BIOHAZARD VILLAGE Z Version」でのロード時間の結果

 結果は、こちらもわずかに990 PRO ヒートシンクモデルの方が速かったが、やはり誤差の範囲内だろう。そして、アクティビティー再開時間は、約0.5秒速かった。Ghost of Tsushimaもそうだが、起動+ゲームロードよりもアクティビティー再開のほうが断然速く、ロード時間も短いのでストレスを感じずにプレイできるところがすばらしい。

 次は、マーベルコミックの代表作のゲーム化であるSIEの「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」でも検証してみた。起動からオープニングタイトルが表示されるまでを「起動時間」、「Continue」からゲームプレイできるまでを「ゲームロード時間」としている。

「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」でのロード時間の結果

 結果は、やはり990 PRO ヒートシンクモデルの方がわずかだが速い結果となったが、僅差なので誤差の範囲内だろう。アクティビティー再開時間も僅差だったが、起動時間より短い時間でプレイできるので、再開する場所を選択しなければ、これを選択するほうがスムーズだ。

 最後に、アップデートにアップデートを重ねて123.8GBまで肥大化しているレースゲームの金字塔、SIEの「グランツーリスモ7」で計測した。起動からオープニングタイトルが表示されるまでを「起動時間」、「ミュージックラリー」の「トライアルマウンテンサーキット」で「スタート」をクリックしてからプレイ開始されるまでを「ゲームロード時間」とした。

「グランツーリスモ7」でのロード時間

 結果は、やはりわずかながら990 PRO ヒートシンクモデルのほうが速かった。体感的に変わるレベルではないので、990 PRO ヒートシンクモデル上でプレイしてもなんの遜色もなくプレイできることがわかった。

 ゲームの転送時間についても計測してみた。今回ロード時間を計測したゲームで容量が違うタイプ3本ピックアップし、PS5から990 PRO ヒートシンクモデルへの移動を「from PS5 SSD」、990 PRO ヒートシンクモデルからPS5へ移動を「to PS5 SSD」とした。

PS5ゲームの移動にかかる時間

 結果は、from PS5 SSDが圧倒的に速く、いちばん容量の大きいグランツーリスモ7の123.8GBでも約94秒で移動が完了する。一方to PS5 SSDは、from PS5 SSDに対して5倍近い時間を要している。これは990 PRO ヒートシンクモデルの性能うんぬんではなくPS5の仕様で、これまでもどんなNVMe SSDで計測しても同様の傾向にある。

 もっとも、拡張ストレージへゲームを移動したら、PS5本体SSDへ戻すことは、そうないだろう。ただ、ストアからダウンロードするよりは早いので、本体へインストールしたいときは、ダウンロードするより移動させたほうが早く完了するはずだ。

PS5のストレージ拡張には、大容量の2TBがオススメ

 グランツーリスモ7を見てもわかる通り、バージョンアップを重ねていくとどんどん容量が肥大化していくため、複数のゲームをインストールするとすぐに内蔵ストレージがパンパンになってしまう。特にPS5のゲームは外付けSSDへ移動はできるものの、そのままプレイはできないので、多くのユーザはM.2 SSDに保存し、そこからプレイすることになるだろう。990 PRO ヒートシンクモデル 2TBなら、100GBのゲームタイトルが20本入る計算になるので、PS5増設ストレージとしても十分にその役割を担ってくれそうだ。

 990 PRO ヒートシンクモデルは性能的には申し分ないので、今回はPS5での検証だったが、デスクトップマシンやゲーミングノートにも活用できる。PS5や手持ちのパソコンのストレージをパワーアップするチャンスだ。

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