アップルのARグラス「Vision Pro」でスマホの次がハッキリ見えた! 「WWDC23」特集 第15回
アップルの次期OSの「ウィジェット」がめちゃめちゃ便利そう!
2023年06月07日 11時30分更新
今年のWWDCは製品もOSの新機能もてんこ盛りでしたが、敢えてOS関連のネタを俯瞰してみると「ウィジェット」について、仕上げの段階に入ったタイミングだったのかな、と感じました。
OSを越えて仕上げの段階に入った「ウィジェット」
例えばiPadOS 17のパートでは、ウィジェットの「インタラクティブな操作」が紹介されていました。確かにリマインダーのチェックを、ウィジェットから直接操作できるのは便利です。また、macOS Sonomaではウィジェットが「デスクトップに配置」できるようになりました。このウィジェットは、アプリウィンドウを選択すると背景色に近づいくることで、目立たなくなるそうです。このあたりは、使い勝手が練られている印象ですね。
そして、watchOSでも文字盤でDigital Crownを回すことで「スマートスタックが表示される」とのこと。もはや「なんとかウォッチにもウィジェットを入れたい……」という決意が透けて見えるほど。
少しウィジェット機能の変遷について、振り返ってみましょう。「ウィジェット」自体は、2014年のiOS 8やOS X 10.10 Yosemiteでも提供されていましたが、当時は通知センターに表示されるものでした。特にmacOSのウィジェットは、2019年のmacOS 10.15 Catalinaで一度廃止されています。
ひとつの転機だったのが、2020年です。同年秋に提供されたiOS 14では、ウィジェットをホーム画面に配置できるようになりました。macOS 11 Big Surでも、ウィジェットのUIが刷新されて復活しました。ただし、この時点ではまだ対応アプリは限られていた印象でした。
2021年のiOS 15になると、例えば純正アプリの「メール」や「探す」「連絡先」「睡眠」などもウィジェット対応を果たしました。そして、2022年秋提供のiOS 16でホーム画面だけでなく、ロック画面への配置ができるようになりました。
このようにウィジェットはここ数年で少しずつ、ジワジワと改良されてきた印象です。そして、iPadOS 17でのインタラクティブなウィジェットや、macOS Sonomaでのデスクトップ配置などが、次の一手であると考えるとなかなか興味深いものです。2020年から4~5年をかけてテコ入れされてきた部分が、ここでひとつの完成形に到達するのでしょうか。あるいは「この先」も考えられているのでしょうか。
筆者紹介――井上 晃
フリーライター。スマートフォンを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
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