このページの本文へ

SpaceX「スターシップ」打ち上げ成功も、分離失敗で指令破壊

2023年04月21日 15時45分更新

文● @sumire_kon

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

打ち上げの様子(先端の黒い部分が「スターシップ」)

 イーロン・マスクCEOが率いる宇宙開発企業SpaceXは4月20日、宇宙船「スターシップ」と大型ロケット「スーパーヘビー」を組み合わせた試験飛行を実施。打ち上げには成功したものの、1段目と2段目の分離に失敗し、指令破壊となった。

打ち上げには成功したが……

 スターシップはSpaceXが開発中の大型宇宙船。これまで単独の飛行試験が実施されてきたが、今回はスーパーヘビーの上にスターシップを載せ、実際の運用方法に近い形での試験となる。

 打ち上げは現地時間8時33分(日本時間22時33分)、テキサス州の発射場で実施された。離床直後、スーパーヘビーに搭載された33基のエンジンのうち3基が故障。飛行中さらに2基が故障したが順調に高度を上げ、最大で高度39kmに達した。

 しかし、予定されていたスターシップとスーパーヘビーの分離に失敗し、ロケットが回転しながら高度を落としていく事態に発展。

 安全のため、打ち上げからおよそ4分後、ロケットを空中で自爆させる指令破壊措置が執られた。

失敗のデータから学び、技術を進歩させる

 結果を受けSpaceXは「取得したデータを確認し、引き続き次の試験に向けて取り組んでいく」と前置きした上で、「成功は学んだことから生まれると」ツイート。スターシップの信頼性向上に今回のデータを活かす考えを示した。

 今回の打ち上げ成功により、スターシップとスーパーヘビーはアポロ計画の「サターンV」(全長110m)を抜き、名実ともに史上最大(全長120m)のロケットとなった。

 イーロン・マスクCEOによれば、次の試験飛行は数ヵ月後に予定されているという。 

■関連サイト

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン