アメリカの宇宙開発企業SpaceXが4月17日、開発中の宇宙船「スターシップ」とロケットブースター「スーパーヘビー」を組み合わせた試験飛行を実施する。スターシップの試験飛行は過去に実施されているが、スーパーヘビーは今回が初飛行となる。
宇宙の大型バス「スターシップ」と大型ロケット「スーパーヘビー」
スターシップは全長50m、直径9m、定員最大100名で、月や火星行きのミッションにも対応した大型宇宙船だ。
2023年現在使用されている有人宇宙船は最大定員が3〜6名のため、輸送人員ベースでは現行機種の15〜30倍の輸送力をもつ。少し雑な例えにはなるが、現行機種を軽自動車、スターシップを大型バスに置き換えてイメージするとわかりやすいだろう。
一方、今回初飛行となる大型ロケットスーパーヘビーは、スターシップを打ち上げ、月や火星へ送り出すために用意された専用ブースターだ。
全長は69m、33基のラプターエンジンを搭載したクラスタータイプ(多数のエンジンを組み合わせて強い推進力を得る仕組み)のロケットで、打ち上げ完了後は自動で指定箇所に着陸する再使用型となっている。
ただし、今回の試験では、スターシップ・スーパーヘビーともに自動帰還は実施されない。
なお、今回の打ち上げが成功すると、スターシップとスーパーヘビーの組み合わせ(全長120m)が、アポロ計画の「サターンV」(全長110m)を抜いて史上最大のロケットとなる。
今回の打ち上げはSpaceXのYouTubeチャンネルで、21時15分からライブ配信開始予定だ。
