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AMD、4G/5G対応Zynq UltraScale+ RFSoC/MPSoC無線製品群や通信サービスプロバイダーと連携強化を発表

2023年02月24日 15時50分更新

文● ASCII

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 AMDは2月24日、ハイパフォーマンス・コンピューティングおよびアダプティブ・コンピューティングの新製品とテストサービスを発表した。

 同社は5Gパートナー・エコシステムのサポートをコアから無線アクセスネットワーク(RAN)アプリケーションにまで拡大し、新しいテスト機能を追加した5G対応の新製品を発表した。AMDとザイリンクスの製品ラインを統合し、VIAVIと協力して新しいTelco Solutionsテスト・ラボを設立した。

 Telco Solutionsテスト・ラボは、通信事業者やテレコム・ソリューション・プロバイダーがコンピューティング・リソースのテスト・検証・拡張を行なう場を提供する場。ラボでは最新のAMDプロセッサーや適応型SoC、Smart NIC、FPGA、DPUの優れた性能と電力効率を活用するため、ハードウェアとソフトウェアを含むエンドツーエンド・ソリューションの検証に対応する。今後、AMDのテクノロジーを使用して、コア、CU/DU、エッジおよびRANにわたってトラフィックのシミュレーションと生成を行ない、機能テストと性能テストを可能とする。Telco Solutionsテスト・ラボはカリフォルニア州サンタクララを拠点とし、2023年第2四半期から初となる5Gエコシステム・パートナーを迎え入れる予定。

 AMDは現在Zynq UltraScale+ RFSoCデジタル・フロントエンド(DFE)のポートフォリオを拡大しており、新たに「Zynq UltraScale+ RFSoC ZU63DR」と「Zynq UltraScale+ RFSoC ZU64DR」を発表した。新たなRFSoCは、ワイヤレス接続の増加に対応するため、より低コストで、電力効率およびスペクトル効率の高い無線が求められる世界中の市場において、4G/5G無線の拡張と展開を可能にする。
 
 Zynq UltraScale+ RFSoC ZU63DRは、特に4送受信(4T4R)とデュアルバンドのエントリーレベルO-RAN RU(O-RU)アプリケーションを対象にしており、Zynq UltraScale+ RFSoC  ZU64DRは3GPP Split 8 optionに対応した8送受信(8T8R)O-RUアプリケーションを対象とする。いずれのRFSoCデバイスも、主力製品のZynq UltraScale+ RFSoC ZU67DRに組み込まれているDFEを統合しており、2023年第2四半期に本格的な生産が開始される予定。

 また、AMDはNokiaとともに、第4世代AMD EPYCプロセッサー搭載サーバーでNokia Cloud RANソリューションを提供することで通信サービスプロバイダーのエネルギー効率目標達成を支援する連携強化を発表した。エネルギーコストの高騰に直面している通信事業者の課題や、コアおよびネットワークエッジにおける二酸化炭素削減目標の重要性が高まっていることに配慮した取り組みとなる。

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