東北大学の研究チームは、汗の成分を検出できる生地を開発した。肌着用に使えるもので、人間が常時着用することで、汗の成分から健康状態をモニタリングできるようになる可能性がある。
東北大学の研究チームは、汗の成分を検出できる生地を開発した。肌着用に使えるもので、人間が常時着用することで、汗の成分から健康状態をモニタリングできるようになる可能性がある。 研究チームが今回開発した生地は、独自の手法で製造した多機能繊維を織り込むことで、汗の成分の検出が可能になった。この多機能繊維は、汗の中のさまざまな化学物質を電気化学的に検出する炭素繊維複合材料でできた電極を備えたもの。ポリマーに電極を配置した後、金太郎飴のように熱をかけて延伸することで、髪の毛ほどの細さに仕上げた。繊維の中に液体を注入する機能を持たせることにも成功し、微少流路を繊維の先端だけでなく、側面にも設けた。 研究成果は1月9日、アナリティカル・アンド・バイオアナリティカル・ケミストリー(Analytical and Bioanalytical Chemistry)誌に掲載された。研究チームは今後、脳波や心拍、体温などを計測できる繊維の開発を進めるという。(笹田)