モーダル小嶋のTOKYO男子めし 第81回
「担々ダブルビーフ」/「油淋鶏チキン」/「スイートチリシュリンプ」の3種類:
マクドナルド初のアジアンバーガー「担々」「油淋鶏」「スイートチリ」食べた! 一番アジアを感じるのはコレ
2023年02月02日 16時00分更新
「アジアンバーガーズ」3種類
「担々ダブルビーフ」/「油淋鶏チキン」/「スイートチリシュリンプ」
マクドナルド
https://www.mcdonalds.co.jp/campaign/asian-burgers/
今回のテーマは「アジア」
筆者は東京在住なのですが、東京ではさまざまな世界の料理を食べられます。韓国グルメ、インドカレー、タイ料理……。“なんちゃって”ではなく、本場の味をしっかり出します、という店舗が少なくありません。
そんなリアルな味も最高ですが、日本流にアレンジされた大胆なものを食べるのも、悪くないものです。今回のテーマは、ハンバーガー。最近、ドミノ・ピザでは「バーガーピザ」なる新商品も出ました(参考:「ドミノのバーガーピザって何? なるほど、ピザとして美味しいのは分かった」)。
ピザチェーンがバーガーを出しているのですから、本家も負けていられません。マクドナルドは2月1日より、アジアンフェア「アジアンバーガーズ」として、「担々ダブルビーフ」「油淋鶏チキン」「スイートチリシュリンプ」の3商品を期間限定で販売しています。
担々ダブルビーフは、100%ビーフパティを2枚使用。スライスオニオン、玉子、コクのあるチェダーチーズに、香ばしいごま風味のピリ辛の担々マヨソースが、相性ばつぐんとうたいます。
油淋鶏チキンは、食べ応えのあるチキンパティを、トマトやレタスとともにサンド。さっぱりした油淋鶏ソースが、レタスやトマトとともに食べ応えのあるチキンのおいしさを引き立てるとのこと。
スイートチリシュリンプは、甘みの中にピリッと効いた唐辛子がアクセントのスイートチリソースと、まろやかなスイートレモンソースが、ぷりぷりのえびカツのおいしさを引き立てるバーガー。
いずれも白ごまと黒ごまをトッピングした新しいオリジナルバンズで提供するほか、数量限定オリジナルパッケージで販売しています。
西野七瀬さんと飯豊まりえさんのCMも放映されていますが、キャッチコピーの「アジアのジューシー」は、もちろんPUFFYの「アジアの純真」とかけているのでしょう。そちらと原曲を比較すると、やはりPUFFYのお2人はデビュー前からボイトレなどに励んでいたキャリアがあるためか、声に太さがあるように思いました。そんなことを気にしてあのCMを見ている人はいるんだろうか。
それはともかく、マクドナルドとしては初となるというアジアンフェア。どんなバーガーになっているのか、アジアを感じることはできるのか。さっそく食べてみました。
ピリ辛のマヨソースがいい!
坦々ダブルビーフ
まずは、坦々ダブルビーフです。アジアをテーマにしたバーガーはそれなりにあるかもしれませんが、“担々”をメインにしたものは意外とめずらしいかも。
外見としては、玉子を挟んでいることもあり、人気商品の「月見バーガー」に近いところもあります。バンズにごまが使われているところ以外は、さしてアジアンバーガー要素がないように見えますね。
ただ、バンズをペロッとはがしてみると、ピリ辛の坦々マヨソースが入っていることがわかります。これが、ごまの香りもあり、辛味もありで、なかなか“担々”な味わいになっている。玉子パティのぷるぷる感や、ビーフとの相性もよいのですよ。
マクドナルドのいつものメニューとは違う、アジアな雰囲気、確かにあります。てりやきバーガーや月見バーガーとは違う、ごま風味のピリ辛ソースに特別感がありますね。
ただ、辛さ自体はさほどでもなく、シビれる感じもありません。ピリッと軽く効いているといった具合。辛いものはとても苦手だ……というわけでなければ、大丈夫かと。
ピリ辛の坦々マヨソースが新鮮な風味を引き出し、ハンバーガー全体に深みをもたらしています。「ソースにごまの風味がもうすこしあれば」「辛味がもう少し効いていても」という感じもしますが、完成度はなかなかのもの。ワンコイン(単品490円)でいつもと違うマクドナルドを楽しみたいならオススメ。
アジア感は薄いけどまとまりのある
油淋鶏チキン
続いては、油淋鶏チキン。いわゆるチキンバーガーですね。ちなみに本場・中国の油淋鶏には、衣がなく、タレもかかっていないものがあるそうです。我々の知る油淋鶏は、かなり日本流にアレンジされたものですね。
見た目としては、普通のチキンバーガー。しかし、「油淋鶏」というだけあって、醤油や香ばしいごまの風味としょうがを効かせたというソースが味の決め手になっています。油淋鶏というより和風な味わいかもしれません。まあ、日本もアジアなんですけども。
ハンバーガーとしてのポイントは、ソースよりトマトとレタスだと思います。この2つのシャキシャキした食感がアクセントになり、バランスを良くしていますね。「そんなの当たり前だろう」と思うかもしれませんが、もしトマトがなかったら、あるいはレタスではなくて千切りキャベツなどだったら……。ここまで、まとまっていないのではないでしょうか。
油淋鶏にトマトとレタスを添えているかどうかは店によりますが、バーガーとしての完成度は高くなっています。BLTサンドならぬ、CLTサンドです。
トマトとレタスを入れたことでハンバーガーとしてのまとまりはある一方、「油淋鶏」という名前を付けてはいますが、アジア感はやや薄め。このあたりは好き好きでしょう。「チキンパティのバーガー」のバリエーションとしてはアリです。
マイルドな仕上がり
スイートチリシュリンプ
最後はスイートチリシュリンプです。要するにえびカツバーガーなわけで、アジア要素であるスイートチリソースとスイートレモンソースの絡み合いがポイントになるでしょう。
例にもれず、スイートチリシュリンプも、見た目にあまりアジア感がありませんね。「アジア感ってなんだよ」と言われると困ってしまいますが、典型的な“マクドナルドのハンバーガー”にしか見えません。
さて、スイートチリシュリンプはえびカツを使用している点で、マクドナルドの限定メニューの中でもなかなかめずらしい存在です。「えびフィレオ」はありますが、限定メニューでえびカツのものとなると、それほど多くないはず。
えびカツはふわふわで、むき身も入っているため、食感もおもしろい。そこに絡む甘みと唐辛子がアクセントのスイートチリソース、良い相性です。このソースとえびカツとのペアリング、なかなかのものですね。
一方、スイートレモンソースは、チリソースと比べると存在感は控えめ。チリソース自体もそこまで辛くないので、アジアンバーガーとはいっても、それほど香りや風味が強くはない。エスニックが苦手な人でもいけると思います。
逆に言えば、せっかくのアジアンバーガーなのですから、もっとソースの香りが強いほうが……しっかり辛いほうが……と思う人もいるかもしれません。その部分はかなりマイルドなので、個性が強いバーガーが好きとなると、ちょっとハマらないかも。
一番アジアなのは「担々ダブルビーフ」だと思う
構成要素こそマクドナルドの定番ながら、担々マヨソースが際立って個性的な担々ダブルビーフ。油淋鶏といいつつ、意外に定番のハンバーガーらしさを持っている油淋鶏チキン。思った以上にマイルドなスイートチリシュリンプ。それぞれに特徴があります。このあたりの個性付けはしっかりしており、さすがマクドナルドですね。
一番アジアを感じたのは……担々ダブルビーフでしょうか。ハンバーガーとしてバランスがよい上に、他ではなかなかない中華風の味わいになっているので、「期間限定」なプレミアム感がありますね。
もちろん、他の2つも、アジアンバーガーを銘打つにふさわしい個性を持っています。これを機に楽しんでみてはいかがでしょう。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。
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