2023年1月19日、渋谷某所において「2023 新春LT大会(仮)」と題された元AWSのエバンジェリスト 亀田治伸さんの卒業イベントが開催された。JAWS-UGを中心とした亀田ファンが一同に介した熱狂のイベントの模様をレポートする。
北から南まで 亀田ファンがあふれるリアルイベント
JAWS-UGの関係者であれば知らない人はいない亀田さんは、エバンジェリストとしてクラウドやAWSの魅力について語り続けてきた。直近では年間の登壇回数200回を超え、5年半で聴講したのは3年間で55万5000人(!)におよぶという。数万人が集うAWS Summitから地方のクラウド勉強会まで、亀田さんは本当にどこにでもいた。いわばクラウドの語り部(かたりべ)と言える存在である。
そんな亀田さんの卒業イベントなだけに、人気が出ないわけがない。150人の枠はあっという間に埋まり、渋谷のパーティ会場ではまさに人だかり。北は北海道、南は九州まで多くの亀田ファンが訪れた。もちろん、AWSのエバンジェリストということでJAWS-UGの参加者が多かったのだが、有志の集まりということで、JAWS-UGとは異なるコミュニティの来場者もちらほら見られた。久しぶりのリアルイベントという方も多く、開始前からあちこちで立ち話の花が咲いた。
イベントは、オオタニによる公開取材から始まり、乾杯を経て、亀田さんによる基調講演となった。亀田さんは当初は営業として入社したが、その後、複数候補の中からエバンジェリストになったのだが、認められたきっかけがJAWS-UGでの活動にあったという。「私はJAWS-UGに提供するし、私もJAWS-UGから遠慮なくもらう」と亀田さん。実際、亀田さんは会社のイベントのみならず、JAWS DAYSやJAWS FESTAといったJAWS-UGの大型イベント、コミュニティ担当のAWS沼口繁さんと日本津々浦々まで足を伸ばし、地元のエンジニアと交流を深めてきた。
1月初旬にAWSを円満退職した亀田さんは次の転職先としてCDNやセキュリティ関連のサービスを手がけるCloudflareを選んだことを初めて公開。参加者たちの一部は「やっぱり」という反応だったが、個人的にはけっこう驚きだった。サン・マイクロシステムズの「The Network Is The Computer」を受け継ぐ正統な後継者なのにもかかわらず、「その思想がまだあまり知られておらず、けっこう誤解されている会社」(亀田さん)とのことなので、亀田さんが入社することで、ずいぶんイメージも変わるのかも知れない。