240×135ピクセルのディスプレーの表示項目はは左上に入出力接続状況、入力・出力の電流、電圧、電力の状況。右上には電池残量(パーセント表示)電池電圧、電池電流、電池温度、基盤温度、運行時間のシステム状況と並ぶ
240×135ピクセルのディスプレーに
各種情報をリアルタイムに表示
STORM2の上面に配置されているフルカラーIPS TFTディスプレーのサイズは、1.14インチ。解像度は240×135ピクセル。ディスプレーの最上段左には、3つのUSBポートと2つのDCポートに関する現在の「入出力のケーブル接続状況」を表示。そしてその下には現在の入力と出力の両者に対して電流、電圧、電力の状況をリアルタイムに表示する。
右上には電池残量(パーセント表示)電池電圧、電池電流、電池温度、基盤温度、運行時間のシステム状況もリアルタイムで表示する。複数のデバイスを同時に充電する場合に、ポートごとの出力電圧などを切替チェックすることも可能だ。少し残念なのは、電池残量は100%でも25%でも電池アイコンの内側の数字が変わるだけで、スマホのようにアイコン上のサイズ変化の表示がないことだ。
IPSディスプレーの右横には、オレンジ色で1辺9mmほどの正方形のコントロールボタンがある。2秒長押しで電源のオンオフ、設定、選択ができる。また一回押しで機能の切替をすることができる。コントロールボタンの操作でDC出力電圧設定(0.1V刻み)やディスプレーの設定、バッテリーの詳細情報表示、温度単位設定、運行時間のリセット。メイン画面に戻るなどの操作を指先でスピーディーにすることが可能だ。
まずはSTORM2を使用して筆者のメインスマホであるGalaxy Z Fold4の内蔵バッテリー(4400mAh)を充電してみた。一度目は残量10%のGalaxy ZZ Fold 4に充電をしたところ77分で100%充電。2回目は残量0%で充電開始したところ、88分で満充電となった。
0%からの充電ではGalaxy Z Fold4の主電源オフでしたため、充電状況をモニターするアプリの「シンプルバッテリーグラフ」が動作していなかった。リアルタイムでモニターできず満充電後の確認となったために、0%〜100%までの充電カーブが現実とは異なる直線表示になってしまっている。
引き続き、バッテリー残量がゼロになっていた筆者の富士通LIFEBOOK UH-X/E3(ムサシ)にもUSB Type-Cポート経由で充電した。STORM2のディスプレー表示は20.23V、3.22Aの65.12Wで充電がされていることが分かる。またSTORM2本体に充電しながら、ThinkPadにも給電するというパススルー充電もしてみたが、快適だった。最後に筆者の普段使いのPD対応100W USB/ACアダプターでSTORM2を充電してみた。大部分の時間は5A、20V近い90Wを超える入力で、約1時間半で満充電となった。
デザインも電源管理の使い勝手もスペックも申し分のないSTORM2だが、唯一残念なのは外装のトランスルーセントなアクリルケースが、傷つきやすいことだった。そうとは知らず、机の上をあちこち滑らせて移動していたら、底面が細かな傷だらけになってしまった。ちょっとセコイ感じはしたが、シリコンラバーの小さな足を付けてこれ以上の傷は回避することにした。
一度も持ち出すことなくテーブルの上だけで使っていたSTORM2だが底面は細かな傷だらけになってしまった。強力な滑り止めにもなりSTORM2を少し浮かせて擦り傷防止のシリコンクッション材の脚を取り付けた。効果はバッチリでした
「必然性があれば、ビジネスピープルなら5kgのラップトップPCでも持って行く……」というのはモーレツ昭和時代の昔話かもしれないが、縦位置で娘に見せたら「ガソリンスタンド」みたいと言われた約600gのSTORM2を持ち歩くことは、1kg前後のモバイルPCや200g前後のスマホに慣れ親しんだ身には、覚悟が要りそうだ。多くのユーザーは街歩きの常時携行USBバッテリーではなく、出張時や電源確保の難しい屋内などでの活用がメインとなるだろう。

今回の衝動買い
・アイテム:SHARGEEK「STORM2 POWER BANK」
・購入:Amazon.co.jp
・価格:2万3999円(ブラックフライデーセール価格)
T教授
日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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