キヤノンは12月6日、半導体デバイス製造における後工程向けの半導体露光装置の新製品として、「FPA-5520iV LF2オプション」を2023年1月上旬に発売すると発表した。
半導体チップの高性能化においては、半導体製造の前工程での回路の微細化だけでなく、後工程で行われるパッケージングでの高密度化が注目されている。高密度化を実現する先端パッケージングには、微細な配線が必要で、近年では半導体露光装置が使用されるようになっており、複数の半導体チップを並べて密接に接続する2.5次元技術や、半導体チップを積層する3次元技術により、半導体デバイスの性能を向上したいというニーズがある。
従来機種「FPA-5520iV LFオプション」(2021年4月発売)と比べ、歪曲収差を4分の1以下にまで改善した新投影光学系の搭載と、照度均一性を高めた照明光学系の採用により、52×68mmの広画角でありながら0.8μmの解像力と、繋ぎ露光による100×100mmの超広画角を実現。
パッケージング工程での量産課題である再構成基板の反った形状に対する柔軟な対応力とともに、チップ配列のばらつきが大きい再構成基板でもアライメントマークを検出し稼働率を向上させる高い生産性など、「FPA-5520iV」で実現した基本性能を継承している。