リコーは11月28日、鎌倉市教育委員会と共同で教育現場で出た廃プラスチックの一部をリサイクルし、3Dプリンター材料として活用する実証実験を同日より開始すると発表した。
小学校の授業で児童が使用したプラスチック製のアサガオの鉢を回収し、リコーが3Dプリンターの材料であるフィラメントへの加工を行なったうえで、3Dプリンターが設置された中学校へ3Dプリンターの材料として提供。提供した再生フィラメントは、中学校の美術の時間でのアート作品の制作や、技術の授業の教材など、さまざまな用途で活用されるという。
従来は廃棄されていたプラスチックを3Dプリンター材料として活用することでプラスチックリサイクルの重要性を学ぶことに加え、身の回りの一部のモノへ変換することで生徒へのアップサイクルとデジタル化への取り組みを後押しする。また、現状では輸入品が多数を占める現行の3Dプリンター材料に関しても、値段以外の新たな高付加価値と地産地消の考えを促し、持続可能検証を行なうという。
このほか、リコーではこのような再生フィラメントを用いた3Dプリンターを活用したSDGsワークショップの開催も検討しており、児童・生徒のSDGsや脱炭素社会への理解促進に貢献するとしている。