ポルシェやアウディでも充電可能な手厚いサポート
ID.4の日本導入にあたり、フォルクスワーゲン ジャパンは手厚いサポートを実施する。まず8年間または16万km走行以内にバッテリーのトラブルが発生した場合、無償修理対応することをコミット。全国246ヵ所の正規販売店のうち、156のID.4取り扱い店舗に90kW以上の急速充電機を順次設置して、24時間年中無休での利用を可能とする。
さらにポルシェ、アウディのディーラー網でも急速充電できるようにしたほか、1年間毎月60分の無料充電サービスを実施。購入時も買取価格保証型残価設定ローンを5年後特別残価に設定し、次回買い替えまでサポートする。そして、家庭用充電機の設置費用を10万円分まで負担するという。
このようにEV導入に不安を覚える人に対する充実のサポートに、同社はEVに並々ならぬ意気込みで臨んでいることがわかる。
一足お先にID.4に試乗
ずしりと重いがRRならではのトラクション
約20分ほどID.4に触れる機会があったので、都内を少し走ってみた。走行フィールはVWらしく、やや硬質さと剛体感を主としたもの。それにEVらしい質量の重さと低重心さが加わる。つまり接地感が高く、結果的に安心感を覚える。
30km/h以下では疑似的にモーター音を外に出しており、歩行者に車両の接近を気づかせる工夫がなされている。それゆえ低速時では車内にも走行音が聞こえてくる。だがその速度域を超えると運転席・助手席側のドアガラスを貼り合わせガラスとしていること、モーターがリアに置いたこともあって、走行中の車内の静粛性は相当高い。広い室内空間と相まって、ファミリーカーに求められる要求のほぼすべてを充たしているといえそうだ。
驚いたのは存外な走りの良さ。RR駆動による背中を押し出される感覚、トラクションのかかる感覚はかなり独特であるとともに、楽しさに溢れている。回生ブレーキのフィーリングの作りこみも相当に良い。
すでに発売している国産EVと変わらない価格でありながら、それらを上回る室内空間の広さ。そして手厚いサポート体制。ハードとソフトの両面でVWのID.4は「和製EVキラー」といえそうだ。