みなさん、こんにちは!
横浜・八景島シーパラダイスの飼育員がお届けする「生きもの日記」。
第20回は、「ふれあいラグーン」で鰭脚類やペンギンを担当する佐藤和がお伝えします。
前回の記事はこちら。
■暗闇に潜む捕食者・シロワニの生態に迫る!
※過去の連載記事はこちら:横浜・八景島シーパラダイスの飼育員生きもの日記
今回ご紹介するのは「ゼニガタアザラシ」。
みなさん、アザラシはご存知ですよね、脂肪をたっぷりたくわえて、ぽてぽてと腹ばいで歩く動物です。
アザラシは世界に19種いて、それぞれに〇〇アザラシと名前がついています。
みなさんがアザラシと聞いて思い浮かぶのは何アザラシでしょう?
多くの方が、ゴマフアザラシを思い浮かべたのではないでしょうか。
しかし、ゴマフアザラシをはじめ、日本でみられるアザラシの多くは、時期によって移動しながら生活をしているため、北海道には冬の時期にきて、あたたかくなると去っていきます。
今回紹介する「ゼニガタアザラシ」、実は唯一日本に“棲む”アザラシなんです。
他のアザラシと違って、周年日本で過ごします。
特に、北海道の襟裳岬にはたくさんのゼニガタアザラシが棲んでいます。
ゼニガタアザラシは昔のお金「銭」をイメージさせる、わっかのような模様があります。
この銭形模様からゼニガタアザラシと名前が付きました。
ふれあいラグーンのヒレアシビーチに暮らしているのは4頭。
メスのトロ、ウニ、ワサビ、オスのホタテ。
プール中央にある岩に乗ると、見事なお寿司が完成します。
日中はプールで泳いでいることが多く、身体を左右にくねらせながら、左右の後肢を交互に閉じたり開いたりを繰り返して泳ぎます。
凹凸の少ないみごとな流線形をしています。
それぞれお気に入りの場所もあるようです。
夜は陸上で休んでいることが多いです。陸上に長時間いると、身体が乾いてきて、毛もふわふわとしてきます。特にひげが特徴的で、乾いてくるとひげの先からくるっと巻きひげのようになります。
顔を見るとうらやましいほどにぱっちりと大きな目が目立ちます。
その後ろには小さな耳の穴が開いています。
鼻の孔は呼吸のときに大きくパカッと開いて、水中では水が入らないように、しっかりと閉じることもできます。
前肢が小さいため、陸上ではアシカのようにからだをもちあげることできず、腹ばいで移動します。前肢には頑丈な爪が生えていて、すべる場所ではスパイク代わりに使います。
ウニとトロは推定6歳、ワサビとホタテは推定4才でまだまだ成長盛り。
ふれあいラグーンでくらしているアザラシたちは、だいたい体重75~90kgほど。
大きい個体だと140kgを超えるものもいるようです。
ごはんをモリモリ食べて成長中です!
繁殖期は2~7月ごろですが、今年の5月に、夕方から夜にかけてホタテがひと際大きな鳴き声をあげていました。
ふれあいラグーンに新しい命が誕生するのもそう遠くないかもしれません。
そんなアザラシたちをすごく身近に体感していただけるプログラムが「ペンギン・アザラシ・オタリアの海の生きもの覗き見隊」です。
いつもは入ることのできない、動物たちのくらすエリアに入り、近くで動物を観察、体感していただきながら、生態についての解説をきくことができます。ペンギンエリアではご自身のカメラで撮影を行うことができ、オタリアエリアではちょっとドキドキな演出もあったり、アザラシエリアでは今回ご紹介したゼニガタアザラシの魅力的なボディにさわることもできちゃいます!
今回はゼニガタアザラシの生態についてご紹介しましたが、アザラシの知識を取り入れた今、ぜひご自身の目で、身体で、体感しにきてください!
横浜・八景島シーパラダイス
公式ウェブサイト:http://www.seaparadise.co.jp
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