KDDIは、黒部峡谷鉄道の全区間(宇奈月駅~欅平駅間)でauのエリア化対策が8月に完了したと発表した。
黒部峡谷鉄道は、黒部川沿いに欅平駅のさらに奥地にある黒部ダムへの資材や関係者の運搬用に敷設された鉄道。電気機関車に牽引された観光用のトロッコ列車からは、黒部峡谷の美しい景色が見られるほか、沿線には温泉も多く、非常に人気があるルートとなっている。今回エリア化が完了したことで、間もなくスタートする紅葉シーズンの絶景がauスマホでシェアできるとアピールしている。
KDDIでは、2018年までに5駅をエリア化したのち、2020年11月からはトンネルへの追加工事を実施していた。ただ、黒部峡谷鉄道は近くに自動車道路もない山深い国立公園を通り、新規の基地局建設が困難であるほか、狭く湾曲したトンネルも多く、外からの電波が届きにくいといった課題があった。そこで直進性の高い電波を発射するアンテナをトンネル入口に設置するほか、冬期の積雪を考慮した設備の配置などで対策し、今回のエリア化に繋がったとしている。