インド市場でスマートウォッチが急激な伸び
インド独自のブランドも登場している
アップルの発表会と同じ日にCanalysが発表した「世界ウェラブルバンド」市場調査によると(https://canalys.com/newsroom/global-wearable-band-market-Q2-2022)、2022年第2四半期の出荷台数は前年同期比2%増の4170万台。マイナス成長だった第1四半期からプラスに転じることができた。
特に大きな成長が起きたのが、275%増という脅威的な成長を見せているインド市場。インドは世界の15%を占め、米国、中国に次ぐ第3の市場となった(出荷台数ベース)。
ベンダー別のスマートウォッチのシェアを見ると、アップルがトップで26.4%、続いてサムスン(8.9%)、ファーウェイ(8.3%)の順。サムスンは8月のイベントでGalaxy Z Fold/Flipとともに、Galaxy Watch 5を発表しているが、製品の発売はまだ。それでも前年同期比58%増で成長し、ファーウェイを超えて2位に。なお、上位5ベンダー中最も成長したのは、前年同期比382%増という驚異的な数字で4位につけたNoiseというインドのブランド。まもなく人口で中国を上回るとも言われているインド市場の影響力が増してきたことを感じる。
10月にはPixel Watchの登場の可能性大
Apple Watchにどこまで対抗できるか
スマートウォッチ分野の騒がしさは来月も続きそうだ。10月6日にはグーグルがニューヨークでイベントを開く予定だ。そこでは、最新のスマホ(Pixel 7)などとともに、Pixel Watchも発表される。
グーグルは5月の「Google I/O」で、Wear OS by Googleを採用したPixel Watchをこの秋に発表するとアナウンス済み。そこでは「グーグルの良いところを集め、Fitbitのヘルスとフィットネス体験を加える」としていた。
Pixel Watchがどのようなものになるのかはまだわからないが、今年の年末商戦でスマートウォッチの存在感がさらに増すことは間違いなさそうだ。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
この連載の記事
-
第339回
スマホ
ビールのハイネケンが“退屈”な折りたたみケータイを提供 Z世代のレトロブームでケータイが人気になる!? -
第338回
スマホ
ファーウェイはクラウドとスマホが好調で大幅利益増と中国国内で復活の状況 -
第337回
スマホ
米司法省、アップルを独禁法違反の疑いで提訴 その中身を整理する -
第336回
スマホ
Nokiaブランドのスマホは今後も出される! バービーとのコラボケータイ、モジュール型などに拡大するHMD -
第335回
スマホ
ファーウェイスマホが中国で好調、次期HarmonyOSではAndroid互換がなくなる!? -
第334回
スマホ
Nokiaのスマホはどうなる!? HMD Globalが自社ブランドのスマホを展開か -
第333回
スマホ
アップルがApp Storeで外部決済サービスを利用可能に ただし手数料は27% -
第332回
スマホ
米国で特許侵害クロ判定で一時は米国で販売停止のApple Watch、修正は認められるか? -
第331回
スマホ
2023年は世界で5Gが主役になった年 世界の5G契約数は16億に -
第330回
スマホ
iMessageが使えるAndroidアプリが作られ、すぐ遮断 そしてRCS対応 吹き出しの色を巡る攻防 -
第329回
スマホ
10月の世界でのスマホ市場は前年同月比5%増 なんと27ヵ月ぶりで暗黒時代を脱出したかもしれない - この連載の一覧へ