業務を変えるkintoneユーザー事例 第148回
kintoneは業務改善から指導用プラットフォームへ
オンライン学習塾「となりにコーチ」のとなりにkintone
2022年08月09日 09時00分更新
生徒や保護者の声があったからこそ使いやすいプラットフォームに
反町氏もアプリを作ったことで勤務時間が削減され、プライベートの時間も確保できるようになった。第一弾となる業務改善ではきちんとした成果を出すことができたわけだ。この段階で粂原氏は、kintoneは指導用のプラットフォームにできるのでは?と考えた。
となりにコーチではLinyというLINEのツールを用いてマーケティング活動を行なっていたが、集客のみならず、入塾後の運営までやるのは荷が重かったという。そこで、入塾時の情報収集や毎日の学習報告、ミーティングの調整・共有、生徒・保護者からの連絡といった入塾から卒塾までの一連の運営はkintoneに移行することにした。
kintoneは簡単と言われるが、ビジネスパーソン以外の小中学生/保護者世代が利用するにはやはり壁がある。そう考えた粂原氏は、段階的な移行を前提に、利用は選択制にし、説明会を実施。操作説明の動画とPDFも準備した。
反町氏はアプリでの工夫について説明する。たとえば、スレッドでは生徒同士でコミュニケーションしやすいよう、本名ではなく、ニックネームでアカウントの作成を行なった。アプリの内容やレコードの登録方法などの説明も記載した。「モバイルアプリには説明書きが出ないので、アプリ内にもラベルで説明書きを追加しました。これで簡単に登録できるようになったと思います」(反町氏)。
さらにkintoneならではの機能を活かし、アクセス権も細かく設定。「極秘」というチェックボックスを用意し、閲覧できる人を絞ることも可能にした。しかし、「実際はレコードの登録ができない」「権限がありません」「宛先に名前が出てこない」という声が出てきた。「私は非公開を気にしすぎて、権限の設定がおろそかになっていました」と反町氏は反省。そこで、反町氏はデバッグアカウントを作成し、新しいアプリやスペースを公開する際にアクセス権が適切に付与されているかチェックして公開するようしたという。
反町氏は、「生徒や保護者の使いづらい、わからないという声があったからこそ、みんなの想いが詰まったよいプラットフォームができあがったと思っています」と振り返る。
こうして生まれた「指導情報アプリ」。今まで情報は運営がスプレッドシートに登録していたが、生徒、保護者、コーチが情報を入力することで、指導情報が完成するように。指導に使える時間が増え、業務時間を減らすことも可能になった。
現在、となりにコーチでは生徒一人ひとりに生徒IDを付与しており、いろんな情報にリーチできるようにした。これは粂原氏にとっても有用な情報になった。「今の参考書が終わったら次にやったほうがよい参考書はなんですか?」といったコーチからの質問に対しても、粂原氏は生徒IDをクリックすれば、生徒の状況をリアルタイムに把握することができる。30分以上かかっていた参考書の提案を数分でできるようになったわけで、生徒への対応スピードが上がった。
kintoneでグラフ化された学習報告をZoomで共有し、学習計画を検討しているコーチと生徒の様子も披露された。「誰でも使えるkintoneで『となりにコーチ』を実現。今ではこのようなうれしい感じになっています」と粂原氏は語る。生徒からの「いつでも気軽に相談できて、いつもすぐとなりにコーチがついている気がします」というコメントも紹介されたが、保護者やコーチからも好意的なコメントが数多く寄せられ、まさに理想に近づいているようだ。
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