ENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankookの第3戦SUGOスーパー耐久3時間レースが7月9~10日に仙台のスポーツランドSUGOで行なわれ、冨林勇佑選手が乗る39号車「エアバスターWinmax RC350 55ガレージ TWS」は、見事ST-3クラス優勝をはたした。
今回のレースは全体を2つのグループに分けて、それぞれ3時間のレースを実施。ST-3クラスは昨年からグループ2に編成され、決勝レースは日曜日の午前に行なわれた。
土曜の予選ではトップタイムもミスで5位に
そこでのスターティンググリッドを決める土曜日の公式予選は、雨がパラつく難しいコンディションとなった。その中で39号車は、まず冨林がAドライバー予選で出走。早めにタイムを更新し、1分30秒862をマーク。クラストップでセッションを終えた。しかし、スーパー耐久ではBドライバーを含めたタイムが重要となる。そのBドライバー予選を担当した伊藤鷹志だが、勝負どころのラップでミスが出てしまい、1分32秒595。トップから1.6秒遅れという結果になってしまった。
これにより39号車は総合結果で5番手からのスタートとなる。ある意味で不本意な予選結果となってしまったが、今季初優勝に向けて、チームは今一度、一致団結していた。
早めにピットイン作戦で逃げ切りを狙った決勝
迎えた日曜日の決勝レース。今年の日本は異常と思えるほどの暑さに見舞われており、この決勝レースも、午前中から気温30度を上回る灼熱のコンディションとなった。
5番グリッドから追い上げていくこととなる39号車は、スタートドライバーに伊藤を抜てき。序盤から攻めていく作戦に出た。その効果もあってかスタート直後の1コーナーで1台をパスし、4番手に浮上すると、すぐに前のトップ集団の背後について、チャンスをうかがった。
しかし、思わぬ形でレース展開が動くことになる。2周目に入ったところでST-5クラスの1台がトラブルで白煙を上げてストップ。これでコース上にオイルが出たということで、その処理のためにセーフティカーが導入された。
このタイミングで真っ先に動いたのが39号車だった。開始15分のところでピットインし、給油と1度目のドライバー交代を実施。本来なら伊藤をできるだけ長く使いたいところなのだが、千載一遇のチャンスを掴むために、早々のドライバー交代を決断した。これで、クラス最下位にはなるものの、トップとは大きな差がない状態で、レース再開を迎えることができた。
2番手担当は燃費を落とさずに
安定して走らなければいけない
39号車の2番手担当は石井宏尚。先行するライバルを相手に、いかに安定したラップを刻めるかが勝負どころ。さらに予定よりも早めに1度目のピットインを済ませているため、燃費にも気を使わなければいけないなど、非常に重要な局面を任されることになった。それでも、石井は着々と周回を重ねていく走りを披露。途中にはスピンを喫してしまう場面もあったが、大きなロスをすることなく、走り、2回目のピットストップで逆転できる位置につけた。
そして、スタートから1時間40分が経過したところで2度目のピットストップを敢行。満を持して冨林が乗り込んだ。この直後から、先行していたライバルたちも2度目のピットストップを行ない、残り1時間を迎えるところで、ドライバー交代の義務を消化しているチームの中ではトップとなった。
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