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前田知洋の“マジックとスペックのある人生” 第171回

ドキドキがワクワクに変わる!? 防犯カメラ4台を自宅に取り付けてみた

2022年07月19日 16時00分更新

文● 前田知洋 編集●ASCII

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筆者が選んだカメラは無線送信タイプ

 警察からの聞き込みをキッカケに、新たに防犯カメラを設置する……。そんな前編(第170回「警察から突然の聞き込み! 防犯カメラの環境を整えようと決意」)からの続きです。

 筆者の購入した防犯カメラは、カメラからの映像をNVR(ネットワークビデオレコーダー)で受信してHDDに記録するタイプ。映像用のケーブルを取り回す必要はありませんが、やはり電源は必要です。バッテリータイプを選ぼうかと悩みましたが、センサーが反応した時だけ録画されるモノがほとんど。筆者が欲しかったのは24時間録画なのです。

 購入した防犯カメラの解像度や保存用のHDDの容量などは、前編をご覧いただくとして、今回はDIYで取り付けるときのポイントなどを解説していきます。

防犯カメラをDIYで設置するときのポイント

○電源アダプターは屋外用コンセントに挿せない場合がほとんど

 ネットワーク型の防犯カメラは12V〜48Vの定格電圧がほとんど。筆者が選んだカメラは12Vタイプでした。そのため、よく見かける黒い箱型の電源アダプターが付属していて、直接100Vのコンセントに差し込むことができません。その理由は、一般的な屋外用防水コンセントは、少し特殊な差込口なため、大きめの電源アダプターは直接差すことができないからです。

 そのため、筆者はスイッチボックスと薄型のテーブルタップを介して、屋外用防水コンセントとつなぐことにしました。

テーブルタップと電源アダプターを収納するためのスイッチボックス

○電気工事士の資格が必要な工事もあるので注意

 建物に直接固定する電気工事の多くは電気工事士の資格が必要です。工事の内容を決めたら、有資格者に頼みましょう。事故や火災などのトラブルを防げます。

雨はかからないが、コンセントには防塵用のビニールテープが巻いてある(諸般の事情で一部モザイク)

中にはテーブルタップと電源アダプター。水や埃だけでなく虫の侵入にも注意したい

○屋外の場合は防水をしっかりと

 カメラは防水ですが、忘れがちなのがコードや接続部の防水。Amazon.co.jpのレビューにも「LANケーブルの端子から水が入って壊れた」などの報告があるので、使わない端子やコードにも防水や防塵加工を忘れないように。

監視用ディスプレーは仕事部屋に設置

 4つのカメラからの映像を写すディスプレーは、自宅でもっとも長く過ごす仕事部屋に設置しました。設置、運用して気がつきましたが、宅配便の人が来てもインターホンが鳴る前にわかりますし、ショッピングサイトの置き配なども玄関に行かなくてもわかるので、とても便利!

 「監視用」というと、物騒に聞こえるかもしれません。しかし、筆者としては、仕事部屋の窓が増えて、家の外がより見渡せるようになった……そんな印象です。いまのところ、不審者の侵入は見かけませんが、敷地内にノラ猫やカラスがウロウロしているのを眺めながらリラックスしています。

 仕事部屋の壁には、およそ190センチ四方の大きめな本棚があり、そこに13.3インチのISPディスプレー(1920x1080)を設置しました。その画面に4つのカメラの映像を4分割して常時表示しています。

本棚の一部に扉をつけた。ディスプレー(13.3インチ)の横幅がジャストフィット。(諸般の事情で一部モザイク)

モーションセンサーやカメラの電源喪失にも反応するNVR

 専用のNVRはとてもよくできています。カメラは8台まで増設できるほか、それぞれのカメラのモーションセンサー(人や動物などの動き)に反応して、4分割画面からセンサーが反応したカメラの全画面表示に自動で切り替わります。

 つまり、玄関先に来客があったときは、4分割画面から玄関先のカメラの全画面表示に切り替わることで気付けるのです。

 また、侵入者がカメラのケーブルを切断したり、コンセントを抜いたりした場合には、室内のNVRからアラームが鳴るように設定することも可能。

 ほかにも、それぞれのカメラの24時間分の映像から、動きのあった映像を自動でピックアップする「AIビデオ検索機能」などもあり、なかなか優秀といえるかもしれません。

 オプション機能として、NVRを既存のLANに接続することで、PCやタブレット、スマホなどでカメラ映像や記録された映像を見ることもできます。しかし専用アプリなどの脆弱性が不安なこともあり、筆者はWi-fiやインターネットから切り離して使用しています。もし、外出先からも映像をチェックする必要があれば、あらためて検討するつもりです。

高感度、高輝度LEDライト、赤外線照射もあるカメラ

 カメラもなかなか優秀です。朝や夕方の暗めなときでもライトなしで鮮明に写ります。メーカーによると、SONY製CMOSイメージセンサーを搭載しているそう。このカメラからの映像の解像度は少し特殊で2048×1536。監視ディスプレーは1920x1080ですが、記録された映像やライブ映像をデジタルズームしたときも比較的精細に見ることができます。

夜間の映像。上段2画面は赤外線カメラ。下段は外灯だけでも高感度な映像

 夜間は自動で赤外線LEDが照射され、モノクロ映像にはなりますが、ハッキリと映像が写ります。夜間のセンサー反応時には高輝度LEDライトが照射され、威嚇効果も万全。

 モーションセンサーは、とても敏感で一番低い設定にしても、葉や枝の風の動きにも反応するほど。しかし、動体感知エリア(どの部分の動きを検知するか)を細かく設定でき、センサーの誤作動を避けられます。

 さて、防犯カメラの記事はいかがだったでしょうか。初めは「うまくいくだろうか」とドキドキでしたが、敷地内のさまざまな光景を見られるようになり、ちょっとワクワクしています。まあ、見た瞬間にドキドキしてしまうようなものは、カメラに映ってほしくないのですが……。

 万が一、防犯カメラにツチノコやエイリアンなどが写っていたら、また記事で報告することにします。読者の皆さまにおかれましても、ドキドキ、ワクワクしながらお待ちいただければ幸いです。

 カメラ……といえば、お知らせがあります。9月10日(土)、11日(日)に、「世界中のセレブが愛したマジック『奇跡の指先2022』」が、ホテルニューグランド(横浜)で開催されます。マジシャンの指先をライブと超クロースアップ映像と、ホテル伝統の料理が満喫できるイベントです。ご興味のある方は、上のリンクをチラリとご覧いただくと、筆者はジャンプするくらい喜びます。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。

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