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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第133回

マニアックな展示に注目

ポタ研 2022夏が開催、約2年半ぶりのリアル開催

2022年07月11日 14時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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 フジヤエービック主催のポータブルオーディオ研究会(以下、ポタ研)が再開。7月9日に「ポタ研」2022夏として再開した。2019年までは春と秋、年2回のペースで開催されていたが、コロナ禍の影響で2年半ほど開催が見送られていた。参加者限定とはいえ久々のリアル開催だ。ポタ研は特にマニアに人気があるイベントで実験的な試みも多い。参加者間でコミュニケーションが取れるリアル開催の意義は大きいと言えるだろう。

会場は中野サンプラザ

謎のヘッドホンを出品した「FitEar」

 まず注目したいのが、カスタムイヤモニで知られるFitEarが謎のヘッドホンを出品したことだ。

FitEarの開発中ヘッドホン。中央が出っ張ったハウジングは同社のイヤモニのイメージと重なる。

 ハウジングは手作り感があふれていて、製品とはまだ程遠く、コネクタ類もIEM用の2pinを採用するなど暫定とのことだが、「とにかく音を聞いてほしい」という熱意が感じられる。ポタ研らしい試みだ。

 内部の仕様については非公開。もともとは数年前にフォスター電気と共同で実施した「自作コンテスト」の中から生まれたもので、白井氏という若手の技術者が開発を担当している(編注:社員ではなく個人として一般参加者に混じって普通に応募してきたものだという)。

白井氏(左)と須山氏(右)

 FitEarでは先日発表された「FitEar Silver」でも若手の技術者を起用した。代表の須山氏に話を聞くと、やはりブランドの再活性化のため、積極的に新世代を起用しているそうだ。このヘッドフォンの開発目的としてはプロ用途で価格も未定とのことだが、3万円台、5万円台といったレンジを目指すとのこと。手軽な価格であればコンシューマーにも人気が出ることだろう。音を聞いてみると、音場の広がりが良く素直なサウンドと感じられた。

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