コロナ禍で動画配信サービスの需要が高まっているが、その中で特に「珍しい切り口」なのが「UNIVAS Plus」だ。同サービスは一般社団法人 大学スポーツ協会(通称UNIVAS)が提供しており、扱っているコンテンツはすべて大学スポーツ。2022年には「運動部動画投稿サービス」がスタートし、注目が集まっている「UNIVAS Plus」を紹介する。
4000試合以上の試合を無料で配信
「UNIVAS Plus」は野球やバレー、バスケットボールなど、大学スポーツのライブ配信や過去試合の視聴ができるアプリだ。2021年9月にリリースされ、現在は28競技4000以上の試合を無料で配信している。例えば、インカレの模様をリアルタイムで視聴したり、東都大学野球の過去試合を振り返ったりできる。
アプリ(Android、iOS)をダウンロードし、名前とメールアドレスを登録することで利用可能だ。視聴はスマートフォンのみでパソコンでは視聴できないが、「UNIVAS」のホームページでライブ配信を行っている。大きな画面で見たい場合はこちらを利用するといいだろう。
他にも、自分の好きな大学、競技を「Myチャンネル」に登録することで、その大学や競技の試合映像が優先して案内される。Myチャンネルに登録した競技はLIVE配信開始前に「お知らせ」が届く仕組みだ。
「運動部動画投稿サービス」でファン層を拡大
2022年3月には「運動部動画投稿サービス」がスタートした。これは「UNIVASに加盟する大学または競技団体」「UNIVAS加盟団体に所属する運動部」が作成した動画が投稿できるサービスだ。アップロードすればすぐに公開されるのではなく、投稿内容に不備がないよう精査が行われた上で、1週間後をめどに配信される。
残念ながら、地方大会の模様を見る機会は少ない。また、運動部の普段の活動や練習試合の模様は、関係者でないとまず見ることができない。しかし、「運動部動画投稿サービス」を利用すれば、地方大会の様子や、交流戦、定期戦などの試合映像、自クラブで制作したクラブ紹介動画などを投稿できる。
例えば、遠く離れている両親が練習試合でプレーする子供の姿を見ることができたり、親しい友人のプレーを多くの人に知ってもらったりできる。また、特定の大学チームのファンという人にとっては、日々の練習が見られるのはうれしいだろう。大規模な大会では分からない大学スポーツの魅力を発信することで、新たなファン層獲得につながる可能性もある。
また、現在はコロナによる入場制限で、プロ団体のコーチが視察する機会が大きく減ってしまっている。プロでも通用する才能ある若者が埋もれてしまうことも少なくない。しかし、「運動部動画投稿サービス」なら、離れていても地方の大会や練習の模様が確認できるので、スカウティングでも役立つ。学生のキャリアを支援するという意味でも重要なコンテンツだといえる。