最高峰性能の小型マシン「Mac Studio」に新iPhone SE/iPad Air登場! 2022年春のApple Event 第37回
「Apple Studio Display」4K動画・空間オーディオ・ハイレゾを遊び尽くせ!
2022年04月06日 12時00分更新
ハイレゾ再生をStudio Displayで楽しむ
Studio Displayは、本体に最大96kHz/24bitのリニアPCM音源のネイティブ再生に対応するDAコンバーターを内蔵しています。アップルがStudio Displayに搭載するスピーカーユニットの再生周波数帯域に関連するスペックを公開していないので、厳密に言えばハイレゾの楽曲が原音に忠実なまま再現されている保証はありません。ただ、MacとThunderboltケーブル1本で接続して、Apple Musicで配信されているハイレゾロスレスの楽曲再生をシンプルに楽しめるサウンドシステムとしてとてもユニークな製品であると言えるでしょう。
Apple MusicでMacによるハイレゾロスレス再生を楽しむ場合、最初にミュージックアプリの設定から「再生」を選択して、「オーディオの品質」はロスレスオーディオをアクティブに、ストリーミングの選択を「ハイレゾロスレス」に変更します。
Studio DisplayをMacにThunderboltケーブルで接続すると、自動的に出力先デバイスとして認識します。ユーティリティの中にある「Audio MIDI設定」から、Studio Displayのフォーマットを96000Hz(96kHz)に選択します。
moraやe-onkyo musicなど、ハイレゾの楽曲を販売するストアからダウンロードしたハイレゾ音源ファイルを聴く場合も、基本的な下準備は共通です。筆者がふだんハイレゾ対応の音楽プレーヤーアプリケーションとして使っているアプリケーション「Audirvana」の表示を確認すると、音質が96kHz/24bitを越えるハイレゾ楽曲はダウンコンバート再生になるようです。またDSD形式のハイレゾ楽曲ファイルはネイティブ再生に対応していません。
Studio Displayの内蔵スピーカーは解像度が高く、ニュートラルで色づけのないサウンドを特徴としています。自然な音場の広がりも感じられ、中低音域の厚みと力強さも充実しています。ひと言でいえば「しっかりとオーディオしてるサウンドが楽しめるモニター」です。不自然な色づけのないサウンドは長時間聴いていても疲れにくいので、Macによるエンターテインメント鑑賞にもとてもよく合います。
Studio Displayを上手に使いこなして、既存のMacの常識も越えるハイクオリティなエンターテインメント視聴をぜひ楽しんでみてください。

筆者紹介――山本 敦
オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

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