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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第316回

「Mac Studio」アップルの多様すぎる接尾語について考える

2022年04月12日 16時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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無印はラインアップ名と割り切って整理を

 命名ルールがやや複雑になっている背景は、製品ラインアップの成熟度合いや顧客のターゲット、マーケティングに差があることが背景にあると思います。

 例えばMacはそろそろ40年に近い歴史があり、ジョブズ復帰からラインアップがシンプル化されて25年が過ぎようとしています。iPhoneも今年で15周年、iPadは12年です。しかしApple Watchは発表から8年、AirPodsはやっと6年を経過した製品です。

 また道具の性格も異なります。iPhoneやApple Watch、AirPodsはプロ・アマ関係なく、自分の好みで製品を選びますが、Macは仕事の道具として選ぶ場合、シビアな性能を吟味します。

 その意味で、両者の性格の中間にあるのがiPadになり、こちらは無印からmini、Air、Proが全部揃っている製品になります。

 無印がある製品はiPadとAirPodsぐらいになってしまっていますが、iPadよりiPad miniの方が価格が高かったり、AirPods Airがなかったりと、製品によって接尾語があったりなかったりしているのは、少し分かりにくさが残ります。

 自分には全部Airがちょうどいい!俺はProで揃える!みたいなわかりやすさを醸し出す共通の概念があると良いのではないか、と思います。

 一方で、こうしたラインアップの製品ごとの複雑さは、繰り返しになりますが、Appleのマーケティングの緻密さの裏返しとも言えます。

 現在のMacBook Airは、MacBookとして登場しても良かったはずですが、MacBook Airのブランドを引き継ぐ方が顧客がスムーズな乗り換えができると考えた結果だったと見ることができ、これを製品ごとに検討しているからです。

 ちょっと複雑な方が、それを理解する人のファン心をくすぐる側面もありますしね。

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