DDR5メモリーやPCIe 4.0のSSDも採用

「FFオリジン」を4Kプレイも!Core i7-12700+RTX 3080で1つ上を目指す人にオススメな「PG-PD12」

文●勝田有一朗 編集● ASCII

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第11世代Coreからのパワーアップが顕著
PCIe 4.0の高速SSDを採用するのも嬉しい

 本機に搭載されるCore i7-12700は、性能に優れたPコア8基+低クロックだが消費電力の小さいEコア4基の計12コア/20スレッドで動作する。最大ブースト時の動作クロックは4.9GHzに達し、ハイクラスゲーミングPCに相応しいパフォーマンスを秘めたCPUと言える。なお、PG-PD12の注文時のカスタマイズでさらに上位の「Core i9-12900」へ変更するオプションも用意している。

 そして、ゲーミングPCの性能を決める上で最も重要なGPUは、RTX 3080。4Kゲーミングも視野に入れたNVIDIAのGPUだ。この構成は、ゲーミングPCとしてもかなり上位クラスになるだろう。どれほどのパフォーマンスを見せてくれるのか、各種ベンチマークの結果から探っていくことにしよう。

CPU-Z(左)とGPU-Z(右)の実行結果

 最初のベンチマークは、CPUのマルチスレッド性能とシングルスレッド性能を3DCGのレンダリング速度で測るベンチマーク「CINEBENCH R20」と「CINEBENCH R23」から。

CINEBENCH R20実行結果

CINEBENCH R23実行結果

 スコアーは、CINEBENCH R20のマルチが7927pts、シングルが696pts。CINEBENCH R23のマルチが19918pts、シングルが1812ptsというものだった。

 参考までに、第11世代Coreプロセッサー最上位モデル「Core i9-11900K」のCINEBENCH R23のスコアーを挙げると、マルチで約15000pts、シングルで約1600ptsというものだったので、第11世代の最上位を軽々と超える演算性能であることが確認できた。

 ただ、やはり懸念していた通り、試用機にしているインテル純正CPUクーラーでは、ベンチマーク中のCore i7-12700を冷やしきれない場面があった。その際はCPU温度が100℃に達し、サーマルスロットリングを起こしながらベンチマークを完走するという状態。しっかりと冷却が足りていれば、スコアーももう少し伸びていただろう。

 とは言っても、このようなサーマルスロットリングが発生してしまうのは、CPUベンチマーク実行時や、3DCGレンダリング、動画エンコードなどCPUを全コアフルロードで稼働させた時だ。ゲームなどではここまでCPU使用率が上昇することはほとんどない。実際、後に行ったゲームパフォーマンス検証では、CPU温度は約80~90℃付近に留まり、サーマルスロットリングは発生しなかった。ゲームプレイに限るのであれば、冷却面は標準CPUクーラーでも間に合う場面が多いと考えられる。

 なお、PG-PD12は注文時のカスタマイズでCPUクーラーをアップグレードするオプションが用意されている。CPUパワーがモノをいうクリエイティブ系アプリケーションを使いたいなら、性能を100%引き出せるCPUクーラー変更オプションを活用したい。

 次は、実アプリケーションに近い負荷でPC全体の性能を測れる「PCMark 10」(Ver.2.1.2535)でのスコアーを調べてみる。

PCMark 10実行結果

 総合スコアーは8438。その内訳は、アプリ起動速度やビデオ会議、Webブラウジングの性能を測る「Essentials」が10850。表計算や文書作成のオフィスソフト性能を測る「Productivity」が10706。写真編集や動画編集などのクリエイティブ性能を測る「Digital Content Creation(DCC)」が14034という結果になった。

 PCMark 10は、統合スコアーよりも各項目のスコアーが大事とされている。いずれもスコアーが10000を超えているので、普段使いからテレワーク作業などのビジネス用途、クリエイティブ作業に至るまで、様々な用途を快適にこなせる性能を持つことが示された。

 続けて3Dグラフィックスの性能を測る定番ベンチマーク、「3DMark」(Ver.2.21.7336)でのパフォーマンスも計測した。

 DirectX 11のテスト「Fire Strike」では、フルHD解像度(1920×1080ドット)のFire Strike“無印”が31804、4K解像度(3840×2160ドット)のFire Strike“Ultra”が11042というスコアーに。DirectX 12のテストを行う「Time Spy」では、WQHD解像度(2560×1440ドット)のTime Spy“無印”が16964、4K解像度のTime Spy“Extreme”が8425という結果になった。DirectX Raytracing(DXR)のテスト「Port Royal」のスコアーは11419。

 参考までに、「Core i9-11900」と「GeForce RTX 3080 Ti」を搭載するPCで過去に測定したベンチマーク結果と比較してみる。CPUは1世代前だが、GPUは今回の試用機よりも上位の構成だ。スコアー差はFire Strikeで約+7%、Fire Strike Ultraで約-8%、Time Spyで約+1%、Time Spy Extremeで約+2%、Port Royalで約-9%と、ワンランク上のRTX 3080 Tiに対して勝負できるスコアーを出せた。

 3Dグラフィックス性能を測るベンチマークでこの結果は、第12世代Coreの性能がいかに大きくジャンプアップしたかということを如実に表しているのではないだろうか。

 次に「CrystalDiskMark 8.0.4」でPG-PD12の内蔵ストレージの速度を計測する。マザーボード上のM.2ヒートシンクを外して搭載されているM.2 SSDを確認したところ、試用機にはCrucial製の「Crucial P5 Plus SSD 1TB」を搭載していた。PCI Express 4.0接続の高速SSDだ。

Crucial P5 Plus SSD 1TBを搭載

CrystalDiskMark実行結果

 テストの結果はシーケンシャルリードが6730MB/s、シーケンシャルライトが4999MB/sというもので、PCI Express 4.0接続のM.2 NVMe SSDの中でも高い速度だ。普段使いでもゲームのローディングでも、十二分のパフォーマンスが期待できる。

 容量も1TBなので当面は不足しないだろう。昨今は1タイトルあたり100GB近い大容量ゲームも増えているが、それでも数本ぶんインストールできる余裕がある。PG-PD12にはマザーボード上のM.2ソケットがあと3基ぶん空いているので、容量不足になってもM.2 SSDの増設で対応可能だ。

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