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このパワーは正直欲しくなるMac StudioとStudio Display【石川 温】

2022年03月17日 22時00分更新

文● 石川 温 編集●飯島恵里子/ASCII

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27インチで5Kに対応するStudio Display

スタジオ品質のマイクの音質にラジオ番組ディレクターも感心

 もうひとつ、欲しくなってしまっているのがStudio Displayだ。27インチで5Kに対応する。ディスプレイの美しさは申し分ないし、さらに音がいいのが気に入っている。6つのスピーカーによるステレオサウンドで、ドルビーアトモスや空間オーディオにも対応している。

 コロナ禍を意識してか、ディスプレイの上部には超広角のカメラと指向性ビームフォーミングを持つスタジオ品質のマイクが備わっている。iPhone 13にも採用されていたA13 Bionicを組み合わせ、カメラは人物を常に中央に映し出すセンターフレームに対応する。

 実際にStudio Displayを使って、ラジオ番組のリモート収録をしたが、センターフレームで自分が中央に移り続ける様子にパーソナリティが驚いているのがおかしかった。また、スタジオ品質のマイクで収録したと言うことで(音声はZoom経由ではなく、Mac StudioでQuickTime Playerのオーディオ録音機能を利用)、ディレクターがその音質に感心していたほどだ。

 かつては、ビデオ会議や動画収録のために専用マイクを購入し、ミキサーを使って収録していたが、そんな面倒なことは不要になるほど、Studio Displayのカメラとマイクがよくできている。

Studio DisplayにはThunderbolt 3ポートが1つと、USB-Cポート3つ

 Studio DisplayにはThunderbolt 3ポートが1つと、USB-Cポート3つ、備わっている。複数のデバイスを接続し、スイッチかなにかで入力を切り替えられるかと思ったら、そうした機能は備わっていなかった。Mac Studioを接続してしまったら、それっきりだ。

 「Mac Studioとは別にMacBook Proの画面をStudio Displayに出力したい」と思ったら、ThunderboltケーブルをMacBook Proにつなぎ直すというのがひとつの方法だ。そしてもう一つ、ちょっと斜めから解決法になるが、OSのアップデートで新たに搭載された「ユニバーサルコントロール」を使うのも手だ。

 まず、Mac Studioの近くに置いてあるMacBook Proの画面をミラーリングとしてMac Studioを出力先としてStudio Displayに表示させると言うことが可能となる。ユニバーサルコントロールはMac Studioのキーボードとマウスを使いながらカーソルをMacBook Proの画面に移して、MacBook Proをコントロールするということもできる。

 Studio Displayの入力はひとつしかないが、OSの最新機能を使ってなんとか2台のMacを併用するという「奥の手」が存在するのだ。いずれにしても、Mac Studioがあれば業務の処理速度は爆速となり、さらにStudio Displayがあれば画面は見やすく、音はクリアで快適に仕事がこなせるのは間違いない。

 あとはM1 Ultra搭載のMac Studioは約50万円からのスタートであり、スペックをモリモリにすると100万円近くなる。Studio Displayも約20万円と値が張る。

 

 かなりの額の投資となるが、「相当な時短につながる」と割り切って、毎日、仕事に精を出すことにしよう。

 

筆者紹介――石川 温

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)、『未来IT図解 これからの5Gビジネス』(MdN)など、著書多数。

 

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