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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第110回

ポータブルDACの歴史を作ったCHORDのMojoに新機種が登場

2022年02月07日 13時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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 Chord Electronicsの「Mojo」は、2015年11月に国内販売が開始されたポータブルヘッドホンアンプだ。ハイエンドオーディオのブランドであるCHORDが開発したポータブルオーディオとしても話題となった。そして、その高い音質ゆえに一部で「Mojo以前、Mojo以後」という言葉が使われたりするほど、人気のあった製品だ。その後はMojoに通信機能を追加する「Poly」が発売されるなどしたが、Mojo自体はこの7年間で改良版が出ないまま販売され続けてきた。ここもハイエンドメーカーらしさではあった。

 そんなMojoの後継機種「Mojo 2」が海外で発表された。メーカー公式ページにはあまり詳細な情報が掲載されていない。国内向けのアナウンスもまだだ。しかし、海外ではすでに様々なレビュー記事が掲載されている。海外情報を参考にMojo 2の詳細を探っていきたいと思う。

 まずは外観から。大きさは変わりがないが、USB Type-C端子が増設された。この端子はややオフセットして設けられているが、その理由は従来のMicro-USB端子を残し、Polyと接続できるようにするためである。ボタンは4個に増えている。新たに追加したのは「メニューボタン」だ。ここから新たに追加した機能の設定を変えられる。例えば、新搭載のイコライザー機能(4帯域)やクロスフィード機能、ロックダウン機能(キーロック機能)などである。

 内部も進化している。Mojoの心臓部である「パルスアレイDAC」が改良され、以前の2万6000タップから4万960タップに細分化された。また、注目点としてイコライザーなどに使われるDSPに、新機軸としてほぼ音質ロスがないという「UHD DSP」を採用している。音質については、海外レビューをいる限り、先代よりもさらに自然で高音質になったというコメントがあり、概ね高い評価を得ているようだ。バッテリーなど電源周りにも改良が施されていて、再生時間は9%ほど向上しているという。

 Mojo 2は、従来の使いやすさやPolyを使った拡張性は保ちつつ、音質をさらに進化させ、様々な新機能も追加した正統派の後継機と言えるだろう。国内でのリリースも期待しているので、続報を待ちたいと思う。

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