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アップル、AirTagの悪用を防ぐアップデートを発表

2022年02月14日 16時30分更新

文● ASCII

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 Appleは2月10日、「AirTagと不要な追跡に関するアップデート」を行なうと発表した。

 忘れ物などを探し出せるスマートタグはAirTagは自分の持ち物を見つけることできて便利だが、人や他人の所有物を追跡するなどの犯罪目的での悪用も報告されている。Appleではさまざまな安全性に取り組むグループや法執行機関と緊密に連携し、AirTagの安全性に関する警告をアップデートして不要な追跡をこれまで以上に防ぐ方法を採用するとしている。

 AirTagは固有のシリアル番号があり、ペアリングされたAirTagはApple IDと関連付けられていることから、Appleでは召喚令状または法執行機関からの有効かつ正当な要請に応じてペアリングされたアカウントの詳細を提供する。すでに犯罪者の逮捕と起訴につながった事例もあるという。

 共有する情報や注意喚起に役立つリソースへの追加の改善を行ない、Appleの法的手続きのガイドラインのアップデートを含めて今後の対応を進める。今後のアップデートにより、AirTag設定時には新しいプライバシーの警告がなされ、AirTagは自分の持ち物を追跡するためのものであること、AirTagを使って同意なしに人を追跡することは世界中の多くの地域で犯罪であること、AirTagは被害者によって検出されるよう設計されていること、および法執行機関はAirTagの所有者に関する情報の特定を要請できることを明記したメッセージが表示されるようになる。

 また、AirPodsの一部機種において「不明な持ち物が検出されました」というアラートがAirTagがユーザーの近くにある場合は表示されないことを確認し、ソフトウェアアップデートでユーザーが受け取るアラートを「不明な持ち物」ではなく、AirPodsがユーザーと共に移動していることを示す内容とする。

 さらに、AppleではAirTagやAirPodsの安全に関する機能を伝えるために、apple.com/jpにある不要な追跡に関するサポートページをアップデート。どの「探す」ネットワーク対応アクセサリーで不要な追跡のアラートが表示される可能性があるかについての追加の説明を表示し、アラートの具体的な例や、何をすべきかに関する最新情報(「探す」ネットワーク対応アクセサリーを無効にする手順など)を紹介、自身の安全が危険にさらされていると感じた場合に個人が利用できるリソースへのリンクも表示するという。

 このほか、今年後半に実施予定のアップデートではiPhone 11/12/13のユーザーはカメラやARKit、加速度センサー、ジャイロスコープからの情報を組み合わせた「正確な場所を見つける」機能で範囲内にある場合に不明なAirTagまでの距離と方向を確認できるようになる。悪用の防止としては、AirTagがその場所の近くにいる人に警告するために自動的に音を鳴らすとともに、ユーザーのデバイスにもアラートを表示するなどの機能を追加。不明なAirTagまたは「探す」ネットワーク対応アクセサリーがユーザーと一緒に移動している可能性があることをユーザーに早期に通知するアラートのアップデートなどを行なうとしている。

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