本連載は、マイクロソフトの「Microsoft 365」に含まれるSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション(以下、アプリ)「Microsoft 365 Apps(Office 365)」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。今回は2022年1月から順次使用できるようになっているMicrosoft Teamsの新機能に注目した。
2022年に入ればコロナ禍も少しは落ち着くと思っていたが、オミクロン株の大流行を踏まえると、今後もリモートワークで多用するMicrosoft Teams(以下、Teams)は欠かせないようだ。そこで近々加わるであろう新機能を公式ブログなどから紹介しよう。
Microsoftが現地時間2022年1月3日に公開した記事によれば、挙手の順序を示す番号が割り振られる。オンライン発表会の質疑応答でTeamsの挙手機能を使用する場合、司会を務める広報担当者が挙手アイコンを確認しながら順番にミュート解除をうながしているが、一般企業のオンライン会議も似たようなものだろう。しかし、司会/議事進行係がアイコンを注視するのもムダな話だ。そこでTeamsの参加者パネルに現れる挙手アイコンに順序を示す番号が割り振られるようになった。同社は提供時期を明示しておらず、筆者のテナントでも動作は確認していない。
Teamsのオンライン会議映像や音声を含んだ動画ファイルをOneDrive for Business/SharePoint Onlineに格納し、保存先としてMicrosoft Streamを指定した場合は文字起こしも可能にしている録画機能も機能拡張が加わる予定だ。具体的には0.5倍から2倍までの再生スピード調整機能、発言者の属性を付与したトランスクリプト(文字起こし)機能の強化。自動録画機能や動画ファイルを破棄するまでの期間付与機能が加わる。同じく提供時期は言及していないが、Microsoftロードマップによれば、動画ファイルの有効期限付与機能は2022年1月から提供すると述べているため、一連の機能は早々に使用できそうだ。
公式ブログでは、システム管理者向けや米国で提供するデバイスを取り上げているが本稿では割愛し、2022年1月提供予定の機能をいくつか紹介したい。
プロファイルカードのローカルタイム表示機能やチャットのメッセージピン留め機能などかゆいところに手が届く強化が加わる予定だが、筆者が注目しているのは自身のカメラ映像を非表示にする機能。単なるオンライン会議参加者や、非取材対象者の映像は無用の長物であり、オンライン会議などへ参加している最中に自身の顔がアプリ内に映り続けることは不快である。同様の意見はMicrosoftにも寄せられており、その声は本稿執筆時点で5000超だ。このような背景から同機能の実装に至ったのだろう。
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