ミシュランのスポーツツーリング用タイヤ
「MICHELIN Road」シリーズ最新モデル
2月に発売が予定されているミシュランタイヤの新作「ミシュラン ロード 6(MICHELIN Road 6)」の試乗会が12月に行なわれた。ロード 6と名付けられたこのタイヤは、基本的には2018年に発売されたロード 5の進化系と言うことだ。タイヤのグレードとしては、前モデルのロード 5とともにツーリングモデルの最高峰に位置付けられている。
では、一体何が進化したのか。ミシュランタイヤの発表では、耐摩耗性の向上、トレッドデザインやコンパウンドの見直しなどに重点を置き、その結果、耐摩耗性とグリップ力を両立させることに成功したとのこと。そのことをより鮮明にわかりやすくするため、試乗会では同じモデルのオートバイを2台用意し、それぞれにロード 5とロード 6を装着して乗り比べることができるようになっていた。このことからも、乗ればすぐに違いが分かると言う、ミシュランタイヤの自信がうかがえる。
新設計のトレッドパターンとコンパウンド
まず耐摩耗性とグリップ性能についてだが、「2CT+テクノロジー」(デュアル・コンパウンド・テクノロジー・プラス)とシリカコンパウンドを採用することで、相反する2つの要素をクリアしている。2CT+テクノロジーとは、ハードラバーコンパウンドをベースにし、ショルダー部分にソフトコンパウンド上乗せした2重構造のこと。つまり、コーナリング時に使う両サイドは、グリップの高いソフトコンパウンド。コーナリングに干渉しないタイヤセンター部分は、耐摩耗性の高いハードコンパウンドを採用。これによって耐摩耗性とグリップ力の確保を実現しているわけだ。
次にウェット性能だが、トレッド(溝)デザインを一新することにより性能が格段に向上しているとのこと。ロード 6に採用された「ウォーターエバーテクノロジー」と名付けられたトレッドデザインは、タイヤの摩耗が進んでもグリップ力が落ちにくいとのこと。その理由は大きく分けると2つの理由がある。1つはトレッドパターンのデザイン自体、もう1つは溝の形状にあると言う。まずデザインだが写真で見ても分かるように、中心から外側に向かって溝が掘られているが一番外側のショルダー部分が削られている。この部分を斜めに落とすことで、排水性が向上しているという。そしてもうひとつは、溝の形状が台形になっていることにより摩耗してもウェット性能が落ちにくくなっていることだ。
このようにトレッドデザインやコンパウンドを見直すことで、従来モデルのロード 5から正常進化したモデルが、今回発表されたロード 6になる。