CPUの温度も低く冷却性能は十分良好
第12世代Core i9とRTX 3080 Ti搭載で4Kゲームプレイも存分に! TUF GamingシリーズでそろえたPC「ZEFT G29PBA」の性能をチェック
2021年12月27日 11時00分更新
パソコンショップSEVENが販売する「ZEFT G29PBA」(関連記事)は、CPUに第12世代Coreプロセッサーの「Core i9-12900K」(以下、i9-12900K)を採用し、マザーボードからビデオカード、ケースにいたるまでASUSのTUF Gamingシリーズで揃えたゲーミング向けデスクトップパソコンだ。
GPUに「GeForce RTX 3080 Ti」(以下、RTX 3080 Ti)を採用していることもあり、高性能であることは予想が付くものの、実際にゲームどの程度のフレームレートが得られるのかは気になるところだ。そこで、いくつかのテストを行ない、ZEFT G29PBAのパフォーマンスを検証してみたい。
ZEFT G29PBA
https://pc-seven.co.jp/spc/14734.html
54万3180円(12月27日現在)
ZEFT G29PBAの主なスペック | |
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CPU | Core i9-12900K(定格クロック3.7GHz、最大クロック5.3Hz、16コア/24スレッド) |
CPUクーラー | ASUS ROG STRIX LCII 360 ARGB |
グラフィックス | TUF Gaming GeForce RTX 3080 Ti OC Edition(標準変更品) |
マザーボード | ASUS TUF GAMING Z690-PLUS WIFI D4(Intel Z690 チップセット) |
メモリー | Crucial製DDR4-3200 32GB(16GB×2)、スロット数4のうち2スロット使用 |
ストレージ | 1TB M.2 SSD(Western Digital WD Black SN850、PCIe 4.0) |
PCケース | ASUS TUF Gaming GT501 White Edition |
内蔵ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ(外付けUSB接続) |
通信規格 | 有線LAN(2.5GBASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.2 |
電源ユニット | CoolerMaster V1000 Platinum(定格出力1000W、80PLUS Platinum認証) |
OS | Windows 10 Pro(64bit) |
3840×2160ドットでも高性能を発揮
CPUの温度も低く冷却性能は十分良好
まずは、定番のベンチマークツールである「3DMark」(Version 2.20.7274)の結果からだ。「Fire Strike」についてみていくと、テスト解像度が1920×1080ドットとなるFire Strike“無印”では、40000に迫る勢いをみせ、非常に高いスコアを発揮。
テスト解像度が3840×2160ドットであるFire Strike Ultraでもスコアは10000を超えてきており、ZEFT G29PBAの性能はさすがの一言。DirectX 12のテストとなる「Time Spy」でも、3840×2160ドットでテストが行なわれるTime Spy Extremeでも、10000にあと一歩まで迫る高いパフォーマンスを叩き出している。
では、実際のゲームではどうなのか。「バイオハザード ヴィレッジ」で、パフォーマンスを確かめてみたい。ここでは、オプションのグラフィックス自動設定から最高設定となる「限界突破」を選択。さらに、レイトレーシングを有効にして、ゲームをプレイした。なお、その間のフレームレートは、「CapFrameX」(Version 1.6.6)で取得し、データ全体の1%となる1パーセンタイルフレームレートを最小フレームレートの代わりに使用し、「Minimum(1%)」と表記することをここで断っておく。
その結果だが、ZEFT G29PBAは、3840×2160ドットでもMinimum(1%)は60fpsを大きく上回るパフォーマンスを発揮。3840×2160ドットで、もっとも描画負荷を大きくした状態でも快適にプレイできる点は正直、驚きだ。
続いて、「Apex Legends」では、オプションから描画負荷が最大となるように設定。そのうえでゲームをプレイし、その間のフレームレートを「Fraps」(Version 3.5.99)で取得した。
その結果だが、ZEFT G29PBAは、3840×2160ドットでも常時142fps以上のフレームレートを発揮。FPSやTPSでは、高リフレッシュレートのディスプレーと組み合わせて、1フレームでも多く描画するのが大きなトレンドになっているが、ZEFT G29PBAであれば、3840×2160ドットでもその需要を満たす点は評価できよう。
さらに高フレームレートを欲するコアなプレイヤーであれば、解像度を1920×1080ドットにすることで、ほぼ300fpsに近いフレームレートを得ることができ、不満に思うことはまずないはずだ。
さらに、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果も確認しておこう。ここでは、「最高品質」に指定してベンチマークを実行しているが、やはりZEFT G29PBAのパフォーマンスは優秀だ。スクウェア・エニックスは、指標でスコア15000以上を最高評価としているが、ZEFT G29PBAは3840×2160ドットでその指標を満たしている点は特筆に値する。
ZEFT G29PBAであれば、3840×2160ドットでも「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」を快適にプレイできるあたりに心惹かれるプレイヤーも、多いのではないだろうか。
ZEFT G29PBAのゲーム以外のパフォーマンスもチェックしておこう。まずは、システム全体のパフォーマンスが推し量れる「PCMark 10」(Version 2.1.2525)からだが、ここでは無償版でも利用できるPCMark 10“無印”のテストを実行している。
その結果だが、ZEFT G29PBAの総合スコアは7600弱と良好で、とくにDigital Content Creationが12000弱と秀でている。このテストグループは、コンテンツ制作のパフォーマンスをみるものだが、ZEFT G29PBAは写真のレタッチや動画編集で高性能が期待できるというわけだ。
では、実際に「FFmpeg」を用いた動画のトランスコードをしてみよう。ここでは、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」をプレイした解像度が1920×180ドットで、フォーマットがMotionJPEGの7分弱の動画ファイルを用意。このファイルを、FFmpegを用いてH.264/AVCとH.265/HEVCへとトランスコードし、作業が終了するまでの時間を計測した。
その結果は、前者が14分弱、後者が18分強の時間を要した。とくに、負荷の大きいH.265/HEVCのトランスコードで20分を切っているあたりは、CPUのi9-12900Kが真価を発揮した形だ。
「CrystalDiskMark」(Version 8.0.4)で、ZEFT G29PBAのストレージ性能も確認しておきたい。その結果だが、ZEFT G29PBAはシーケンシャルアクセスでリードが最大2500MB/秒弱、ライトが最大1800MB/秒強と高い転送速度を発揮。ランダムアクセスでも、リードが最大500MB/秒弱、ライトが最大300MB/秒強と、ゲームのロードなどでストレスを感じる場面はまったくなかった。
最後にCPUがしっかりと冷却できているかどうかも見ておこう。ここでは、「CINEBENCH R23」を30分間連続実行し、「Core Tmep」(Version 1.17.1)でCPUの温度を取得した。なお、室温は20度で、ZEFT G29PBAは机上に置いてテストを行なっている。
すると、ZEFT G29PBAは、最大でも87度までしかCPUの温度は上がらなかった。すくなくとも、ゲームをプレイする状態ではそこまで温度が上昇することはなく、i9-12900Kの冷却は万全といった感じだ。
ゲームプレイにおいて死角ナシ
価格に見合った高い性能
以上のテスト結果から明らかなとおり、ZEFT G29PBAは、多くのタイトルが3840×2160ドットでも十分快適にプレイ可能だ。解像度を1920×1080ドットまで下げると、フレームレートは一気に向上し、Apex Legendsで見られるように、非常に高い性能を発揮する。価格は、標準構成で54万3180円と値が張るものの、それに見合った性能を備えているといっていい。
主要パーツをASUSのTUF Gamingで揃えているだけに安定感も申し分ない。最高性能を求めるユーザーにとって、ZEFT G29PBAの非常に優秀なテスト結果は、十分選択肢たり得る1台であることは間違いない。