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ここが変わったWindows 11 第22回

マイクロソフトが「Edge」ブラウザーへの強制囲い込み戦略を断念!?

2021年12月10日 12時00分更新

文● 柳谷智宣 編集●ASCII.jp

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Bingで「Chrome」を検索するとEdgeブラウザーに誘導される

 以前、本連載「Windows 11で削除された「IE専用ページ」の表示方法」でも紹介したが、マイクロソフトはWindows 11になり、標準の「Microsoft Edge」(以下、Edge)ブラウザーを使わせようと必死だ。「Chrome」などのほかのブラウザーを標準に設定しようとすると、あの手この手で邪魔してくる。

 検索エンジン「Bing」でほかのブラウザーを検索するとトップにEdgeを利用するように大きく表示される。そもそも、まとめて設定変更することができず、各ファイル形式の関連付けを変更するしかなかった。しかも、その関連付けを変更しようとすると、Edgeから外すときに限り、警告画面が表示されるようになっていた。

関連付けを変更する際は、あたかも悪いことをしているように「強制的に変更する」と表示される

 もちろん、これは大不評。マイクロソフトがブラウザーの選択肢を狭めるのには反発が大きかった。これほど拒否反応が大きいのは、Windows 10から標準となったEdgeがブラウザーのできが悪かったから。ろくな機能がなく使いにくかったのだ。とは言え、今はオープンソースの「Chromium」ベースになり、大幅に機能強化されている。今では快適に利用できる高機能ブラウザーなのだが、アレルギーを持ってしまっている人が多いのも確か。

 しかし、朗報が来た。開発中の新機能を体験できるWindows 11 Insider Previewの最新ビルドBuild 22509では、簡単に既定のブラウザーを変更できるようになっている。

設定の「アプリ」から「既定のアプリ」を開き、ほかのブラウザーをクリック

 設定の「アプリ」から「既定のアプリ」を開き、例えば「Google Chrome」などほかのブラウザーをクリックする。関連付けできるファイルの一覧が表示され、もちろん全部Edgeブラウザーになっているのだが、その一番上に「Set Default」(既定にする)ボタンが出現したのだ。

 「Set Default」ボタンをクリックすると、「.htm」や「.html」、「HTTP」「HTTPS」などがまとめて「Chrome」に関連付けられる。

 個別に操作しなくていいので、当たり前なのだが便利だ。もちろん、「Chrome」ではなく「Firefox」や「Vivaldi」でも同様だ。

「Set Default」(既定にする)ボタンをクリックすると、既定のブラウザーを手軽に変更できる

 強烈な抵抗を受けて、マイクロソフトがEdgeブラウザーへの強制囲い込み戦略を断念するのだろうか? Windows 11 Insider Previewはあくまで開発版なので、いつ正式搭載されるかはわからない。とは言え、この変化が嫌だ、という人はほとんどいないと思うので、なる早の公開が望まれる。くれぐれもなかったことにしないでもらいたいと思う。

 

訂正とお詫び:初出時、一部表記に誤りがございましたので、訂正いたしました。(2021年12月18日)

 

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