超パワーなM1 Pro/M1 Max搭載のMacBook Pro登場 新型AirPodsも! 第21回
新MacBook Pro詳細ベンチマークテストでわかったメディアエンジンの効果は絶大
2021年11月28日 12時00分更新
仮想環境では割り当てたコア数なりのパフォーマンス
新しいMacBook Proの上でも、Apple Siliconに対応した仮想環境ソフトウェアを利用することで、仮想マシン上で他のOSを動作させることができる。仮想環境では、ホストとなるMacのハードウェアのリソースの一部のみを仮想マシンに割り当てるため、CPUのコア数もメモリもホストマシンよりもかなり少ない状態で動作するのが普通だ。そのため、ネイティブ環境に匹敵するようなパフォーマンスは期待できない。それでも、仮想環境上のOSが、実用上どの程度の速度で動くのかは気になるところ。
ここでは、Apple Siliconにも対応したParallels Desktopを使い、現状ではインサイダープレビュー版として公開されているWindows 11を動作させて、簡単なベンチマークテストを実行した。仮想マシンに割り当てるプロセッサーのコア数は4つ、メモリは6GBと、いずれもホスト環境によって自動的に設定されるデフォルトのままにしている。
現状のApple Silicon上の仮想環境では、GPU関連のベンチマークアプリは動作しなかったので、今回はCPU性能だけを比較している。テストに使用したのはGeekbench、Cinebench、そしてブラウザー上のJetStreamだ。まずは、結果を一覧表で確認しよう。
この中で注目すべき結果の1つは、同じテストをシングルコアで実行した場合とマルチコアで実行した場合、それぞれのネイティブ環境との性能比率だ。Geekbenchの場合、シングルコアでは、仮想環境でもネイティブ環境の9割近い数字が出ている。これはかなり優秀だ。マルチコアでは、ネイティブの10コアのうちの4コアを割り当てているので、ネイティブ環境の40%が仮想環境の満点ということになるが、Geekbenchでは4割強となっていて、文句の付けようがない。
同じCPUテストでも、Cinebenchではシングルでも35%程度、マルチでは15%程度のパフォーマンスとなっていて、落ち込みが大きい。アプリの特性によって、この程度のものになる可能性もあるわけだ。
とはいえ、実用的なアプリであるウェブブラウザー上のJetStreamの結果では、4/10のコア数しか割り当てていないのにも関わらず、性能は70〜75%程度となっている。ブラウザーの体感速度は、ネイティブと大きく変わらないことになる。
全体的に見て、Apple Silicon上の仮想環境も、すでに実用的にはまったく問題ないパフォーマンスのレベルに達していると言えるだろう。この結果をグラフでも確認しておこう。
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