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シックハウス対策に:

ダイソン、ホルムアルデヒドを分解する加湿空気清浄機

2021年10月13日 16時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita) 編集● ASCII.jp

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Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde
発売日 2021年10月13日
実売価格 9万9000円
ダイソン

https://www.dyson.co.jp/air-treatment/purifier-humidifier/dyson-purifier-humidify-cool-formaldehyde/dyson-purifier-humidify-cool-formaldehyde-ph04-white-gold.aspx

 昨年末、2人目の子どもが生まれてからマイホーム購入が視野に入ってきました。新築でも中古リフォームでも心配しているのはシックハウス。建材から発生する有害物質が原因で子どもが調子をくずしたらかわいそうです。とはいえいわゆる無垢と漆喰の家のようなガチで自然素材の家を建てる余裕はなし。そのとき頼れそうなのが空気清浄機です。

 ダイソンが10月13日に発表した新型空気清浄機は、集成材の家具や建材に使われる接着剤などから発生する有害物質ホルムアルデヒドの検知・分解機能を搭載。さらにPM2.5よりも小さなPM0.1の微粒子も製品内部に閉じ込めておける機構になりました。

本体背面にはホルムアルデヒドの化学式があしらわれている

 新搭載の固体ホルムアルデヒドセンサーがホルムアルデヒドを検知し、液晶ディスプレーに表示。検知したホルムアルデヒドは、新搭載の酸化分解触媒フィルターが補集して化学分解します。フィルターの二酸化マンガン鉱物がホルムアルデヒドを水と二酸化炭素に酸化分解する仕組み。

ホルムアルデヒドセンサーのデモンストレーション

ホルムアルデヒドを含むスプレーを噴射するとLCDに情報が表示された

ホルムアルデヒドの発生源となる可能性がある接着剤を含む集成材

 ダイソンによれば、同社の採用した固体センサーは一般的なゲルベースセンサーより長寿命。また一般的なゲルセンサーはオレンジの皮などから発生する揮発性有機化合物(VOC)をホルムアルデヒドと誤認してしまうことがありますが、同社はマイコンで他のVOCと比べることでホルムアルデヒドを見分け、誤検知を防いでいるということでした。

他のVOCと混同せず、ホルムアルデヒドのみを検知するアルゴリズムを備える

 新製品で、フィルターはHEPAフィルター、活性炭フィルター(におい)、酸分解触媒フィルターの3層に。センサーは微粒子(ホコリ)、有害ガス・におい、温度・湿度、ホルムアルデヒドの4つになりました。ディスプレーには、空気質、NO2、PM2.5、ホルムアルデヒド、VOC、湿度を表示。なおホルムアルデヒド以外のVOCはすべて同じ扱いです。

(左から)酸分解触媒フィルター、活性炭フィルターとHEPAフィルター

ホルムアルデヒド、におい、花粉や微粒子などをそれぞれのフィルターで捕らえる

 さらに新製品では製品内部のあらゆる隙間を徹底的にふさいだことで、PM2.5よりも小さいPM0.1レベルの微細な粒子を99.95%閉じこめられるようになりました。これにより有害なガスや匂いを閉じ込めて、外に出にくくしているといいます。

 ちなみにPM0.1は特定の物質を指すものではなく、あくまでサイズ。たとえば割れた花粉のかけらなどもそれくらいの小ささになることがあります。これまではせっかく花粉のカケラをとらえても製品の隙間から漏れることがあったわけですね。

製品の細かい隙間(白い点で表示)をふさぎ、密閉性を高めた

 本体下部には気化式の加湿機構を備えます。加湿用の水タンクにはUV-C(紫外線)ライトを搭載して、タンクから汲みあげた水を気化する前に除菌します。浸透用のフィルターには抗菌・防カビ作用をもつ銀繊維が編み込まれています。

下部には加湿用の水タンクを備える

タンクにクエン酸を入れ、加湿用のフィルターを漬け込んでお手入れもできる

 カラーは空気清浄機としては珍しいゴールド。サイズは幅312mm×奥行き312mm×高さ923mmと大きいですが、インテリアになじみやすい色味になっています。

カラーは空気清浄機としては珍しいゴールド

 いま住んでいる建50年の借家は隙間だらけで冬場は極寒ですが、風通しがよく、毎日換気をしているようなもの。一方、最近の住宅は気密性が高く、冷暖房効率は良いものの、有害物質が室内にとどまりやすい点が悩みです。マイホーム購入でもリフォームでも、せっかく大きな買い物をするなら、あわせて空気清浄機を買っておいた方がいいのかもしれない……そう思わされた新製品でした。

 

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