Bluetooth接続で使える幅296mmのコンパクトモデル
超人気ワイヤレスキーボードのテンキーレス版、MX KEYS MINIをレビュー
2021年10月14日 16時00分更新
小型化してもバッテリー持続時間はMX KEYSと同等
MX KEYSと同様、内蔵バッテリーで駆動し、充電は付属のUSB Type-C to Type-Aケーブルで行う。バッテリー駆動時間は公称で最長150日(バックライトオフ時)と、コンパクトになったもののフルサイズのMX KEYSで同等な点が嬉しい。
充電用のUSB Type-Cポートの横には電源スイッチがあるので、使わない時はオフにしてバッテリーを節約してもいい。とはいえ、近接センサーを搭載し、手がキーボードにないと判断した時(つまり、使っていない時)は自動で省電力モードに入るのでそこまでマメに節約しなくてもいい仕様だ。
バックライトはキートップの文字とキーのまわりの隙間から光るタイプで、室内照度に合わせて自動点灯する。なお、F4キーとF5キーで明るさを7段階で調節でき、もちろん消灯設定も可能だ。
ちなみに、筆者はMX KEYSユーザーだが、電源スイッチを切らずに毎日長時間仕事で使っている。そんな状況でも充電頻度は1ヵ月に1回あるかないか程度だ。バックライトも室内照明をつけていれば、省電力モードから復帰する時などを除いて基本的には自動点灯しないので、意識せずとも賢くバッテリーを節約できている気がする。
MX KEYSもそうだったが、フラッグシップモデルということで機能はもちろん、デザインも無駄なくハイレベルにまとまっている。わかりやすい点が背面後部の形状で、長期間充電なしで使える容量のバッテリーを内蔵しつつ、それによって生み出される傾斜が打ちやすさにつながっている。
また、コンパクトなキーボードはその小ささゆえに、打鍵中に本体が安定しないこともある。しかし、MX KEYS MINIはこのバッテリー部とキーボード部の重量バランスが優秀で、非常に安定してタイピングできた。対応OSもWindows 10以降、macOS 10.15以降、LinuxにChrome OS、iOS 13.4以降、iPadOS 14以降、Android 5以降と幅広く使える。総合的に見て、ワイヤレス小型キーボードに限った話で言えば、間違いなく2021年最強候補の一角になるだろう。
カラーは本レビューで使用したペイルグレーのほか、ローズとグラファイトもラインアップする。
筆者はマウスも同社のMX Anywhere 3というモデルを使っているのだが、マルチデバイス運用するならこの組み合わせがオススメだ。MX Anywhere 3もMX KEYS MINIも同社のデバイス間入力インターフェース共有機能「Flow」に対応し、最大3台までのPCをマウスの移動操作だけで自動切り替えられる。
例えば、PC1で作業している時でもPC2の画面にマウスカーソルを移動すれば、そのままPC2でキーボードも打てるといった具合だ。LAN内でPC間を接続している状態になるので、ファイルの受け渡しやクリップボードにコピーした内容もFlowで共有できる。
また、MX Anywhere 3もUSB Type-C to Type-Aケーブル充電なのでケーブルを共用できる点も便利。ただし、レシーバーはMX Anywhere 3付属のUSB UnifyingとMX KEYS MINIでは規格が異なるため共有できないので注意しよう。
まとめ:省スペースリモートワーカーの心強い味方
筆者がMX KEYSを使い始めてだいぶ経つが、オンラインミーティング中のメモでも響かない静音性や登録デバイスをキー1発で切り替えられる点はかなり気に入っている。しかし、常々テンキーはいらないのでそのぶんもっとコンパクトだったらなと思っていた。ゆえに、MX KEYS MINIはそんなMX KEYSの唯一とも言っていい不満ポイントを解消した製品として、個人的には大満足な逸品だった。
新規感染者数が減ったとはいえど、まだまだ予断を許さない状況にあるコロナ禍。リモートワークの普及で働き方が大きく変容してきていると肌で感じる昨今だが、自宅作業ゆえの体調不良もよく聞こえてくる。ゆえに、なるべくストレスを避けるために自宅の作業環境を見直そうと考えている人も少なくない。こと作業スペースの狭さでお困りの方ならぜひオススメしたい。
