モーダル小嶋のTOKYO男子めし 第57回

イタリアの風が吹いているかと言われると……：

松屋のボロネーゼ＆マスカルポーネのハンバーグ 本格的ではないかもしれないが魅力アリ

「ボロネーゼ＆マスカルポーネ風Wソースのハンバーグ定食」
松屋
10月5日発売
690円
https://www.matsuyafoods.co.jp/matsuya/whatsnew/menu/36387.html

風……なんだろう吹いてきてる確実に、着実に、松屋のほうに

　イタリアの風が吹いている。僕は松屋で生きていく……。

　松屋は10月5日から、「ボロネーゼ＆マスカルポーネ風Wソースのハンバーグ定食」を販売しています。

　ボロネーゼ＆マスカルポーネ風Wソースハンバーグ定食は、イタリアの風を感じるWソースのぜいたく仕立て。牛肉と玉ねぎがたっぷり入ったボロネーゼソースとマスカルポーネ風ソースをハンバーグにかけたメニューです。定食はサラダとみそ汁・ライス付き。ライスセット（630円）はみそ汁・ライス付きです。

　本メニューの発売を記念して「ボロネーゼ＆マスカルポーネ風Wソースのハンバーグ定食」およびライスセットを注文すると、10月19日まで、ライス大盛に無料で変更できます。

いつもの松屋の定食、という感じです

ボロネーゼソースは濃すぎなくてよい感じ

マスカルポーネ風ソースがけっこう入っています

　ボロネーゼ（bolognese）というのは「ボローニャ風」ということで、焼いた肉とワイン、刻んだ玉ねぎやセロリなどの香味野菜を合わせたソース。ポローニャはイタリアの北にあり、お隣のフランスの食文化に影響を受けているのだとか

ハンバーグの肉汁と相性のよいボロネーゼソース

　見ての通り……という味で、とても深いコクがあるとか、そういった上質感はないものの、牛肉と玉ねぎの味わいがちゃんと残っています。にんにくの香りはさほどではないかな。味が濃すぎないので、ハンバーグとの相性はよいです。

　松屋のこういうソースは味付けがキツいときもあるのですが、これは大丈夫。香味野菜の香りと牛肉の旨味がしっかりあるところを評価したいですね。

チーズ感は薄いが、妙な相性のよさを見せるマスカルポーネ風ソース

見た目は……マスカルポーネっぽいかな……？

　マスカルポーネ風ソースは……うーん、言うほどマスカルポーネかな、という感じはします。舌触りも、味わいも、チーズ感は薄い。マスカルポーネをイメージすると「ありゃ？」となるような。なんというかな、マッシュポテトに似ているかもしれません。

チーズっぽくはないけれど、妙にまとまりがある

　ただ、これとボロネーゼソースとの相性はよいです。味わいが、全体としてまろやかになるというのかな。ハンバーグの肉汁と相まって、リッチな食べごたえを生みますね。

　ボロネーゼソースが本格的なイタリアの味ということはありません。マスカルポーネ風ソースも、マスカルポーネなのか……どうなんだ……？ といった風情。だけれども、この2つのソースを絡めながら食べるハンバーグ、おいしいです。バランスが取れています。なめらかな舌触りとハンバーグに合う味付け。ありそうでない感じ。

松屋に何度も行くと、もはや、ハンバーグにみそ汁は王道であるような気分さえしてくる

　イタリアの本場もの、という雰囲気ではありません。ボロネーゼソースも言われればボロネーゼかも……という感じだし、マスカルポーネ風に対してはそうかな……？ という気持ちがあります。“本物”っぽくはない。本格的ではないかもしれない。

　だけれども、なんとなく「これはこれでアリ」というか、松屋オリジナルのハンバーグメニューです、というおもしろさはあります。「トルコライス」とか、「イギリストースト」とか、そういう日本で独自進化を遂げたハンバーグだと思っていただければ。

モーダル小嶋

 

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。

■関連サイト

• 松屋

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